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2024年01月26日

■サンダーバードが割れた話■

■サンダーバードが割れた話■先日2014年頃の画像を整理していたら出て来たもの。グレコ製のサンダーバードのボディーパッカーン事件。当時勤めていた会社の同僚O氏から「どうにか治んねーか?」って事で預かった物。ボディーの継ぎ部分から接着が剥がれてしまったのですね。剥がれた原因は色々有るんでしょうけども、接着剤が湿気+高温にさらされるの繰り返しで劣化した感じでしょうか。剥がれたものは仕方がない。割れた訳じゃないから軽傷です。で、どこをどう探しても接着中の画像が無いんですよね。作業的にはコッターピンを打って、接着面がずれないようにした上、長手のクランプと荷物用荷締めベルト(通称ガッチャ)を使って接着。後は軽天材(建築用の材料)でクランプできる様に簡易な型枠も作った。この残骸は一昨年位まであったんですが処分してしまいました。それで割れた塗面は筆で着色してクリア塗装まで部分塗装してお返ししました。その後割れたとは聞かないんですが、大丈夫だと信じてます。たまに会うと楽器の話で「もっと●ったエフェクター作ってくれ」とか、「ピーとビャーとかいうの作れんの?」とかそんな話ばかりしてたような気が。依頼主のO氏とは、残念な事に諸々会社組織的な色々が重なり、お互いが組織を離れてしまった為、お会いできておりません。本人も楽器も元気にしていればよいですが。繰り返しですが、残念な事に接着時の画像が無いんですよね。。各種楽器の修理改造、エフェクタ製作、貿易に関するご依頼、ご相談はトップページ記載のプロフページ、HP上のメールフォーム、各種SNSのDMにて承ります。#irpproducts#tradeconsultant#guitarrepair#guitaramp#midbooster#GuitarCustomization#GuitarModification#guitarcable#electronicwork#onbordpreamp#electricguitar#貿易コンサルタント#エレキギター#出会いに感謝#ギター修理#ギターリペア#エフェクターリペア#プリアンプ#ギターアンプ#ギター改造#生かされている事に感謝#thunderbirdbass #サンダーバードベース#記憶の断片
(画像とクリックするとInstagramに飛びます)

先日2014年頃の画像を整理していたら出て来たもの。
グレコ製のサンダーバードのボディーパッカーン事件。

当時勤めていた会社の同僚O氏から「どうにか治んねーか?」って事で預かった物。
ボディーの継ぎ部分から接着が剥がれてしまったのですね。
剥がれた原因は色々有るんでしょうけども、接着剤が湿気+高温にさらされるの繰り返しで劣化した感じでしょうか。

剥がれたものは仕方がない。割れた訳じゃないから軽傷です。

で、どこをどう探しても接着中の画像が無いんですよね。

作業的にはコッターピンを打って、接着面がずれないようにした上、長手のクランプと荷物用荷締めベルト(通称ガッチャ)を使って接着。
後は軽天材(建築用の材料)でクランプできる様に簡易な型枠も作った。この残骸は一昨年位まであったんですが処分してしまいました。

それで割れた塗面は筆で着色してクリア塗装まで部分塗装してお返ししました。その後割れたとは聞かないんですが、大丈夫だと信じてます。
たまに会うと楽器の話で「もっと●ったエフェクター作ってくれ」とか、「ピーとビャーとかいうの作れんの?」とかそんな話ばかりしてたような気が。
依頼主のO氏とは、残念な事に諸々会社組織的な色々が重なり、お互いが組織を離れてしまった為、お会いできておりません。

本人も楽器も元気にしていればよいですが。

繰り返しですが、残念な事に接着時の画像が無いんですよね。。

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2023年12月31日

■ストラップピンの交換は初期が大事という話■

■ストラップピンの交換は初期が大事という話■少し前の投稿で、ストラップピンの交換や増し締めは初期対応が大#ストラップピン ました。エレキ系の楽器に限らず楽器は全てそこそこの自重を持っています。特にエレキギターは重い楽器の部類に入ります。軽い仕様の物も存在しますけど、総メイプル仕様や、銘木仕様の楽器などは得てして重かったりします。当然楽器に木ネジで打たれたストラップピンにストラップ(ベルト)を引っかけて体に固定して使用されますが、重い楽器の場合どうしても本体側の木ネジや、その打たれた木部が痛みます。そうなった場合、木部の修復が必要なのですが、この修理を適切に行わないと、後々に木ネジが利かなくなって、大事な時(特にステージでストラップピンが抜けるという)事故が起きる事が有ります。今回はそのような不適切な修理がなされていた例をどのように修理するかの方法を画像にて説明してみます。まず、元々のストラップピンが緩んだ際に増し締めを数回行うとまず間違いなく木部のネジ山が崩れてダメになります。これは良く有る事ですし、致し方が有りません。問題はこの次で、個々の爪楊枝等を差し込んでその上から再度木ネジを捻じ込んでいく方法でいく方法。●これも応急処置としては1回2回は使えます。ただこの辺りからだんだん怪しくなって来て、ストラップピンが抜けてしまいやすくなります。これを繰り返せばどんどん元の穴が広がり、元のネジも効かなくなり、ストラップピンその物取り付けがそのままでは出来なくなります。そんな訳で、今回お預りしていたCHARVEL/MODEL6に関して、6弦側のストラップピンがここまで書いたような症状に陥っていました。この場合は、応急処置されてグズグスになってしまった木部をすべて削り落とし、ネジが効く硬い木に入れ替えてあげなければならないと判断しました。ハンドドリルなんかで患部を簡単にぶち抜く方法も有るんですが、木の柔らかい方にドリルビットが逃げたり、手がブレたりで、穴が楕円になります。これでは、新しく埋木をしても強度があまり保てないと考える為、私は必ずボール盤で出来得る限り真円を目指して穴を開けなおして患部を削り飛ばします。ここに硬い埋木(ローズ、ラミン、メイプル、クルミ、竹等、今回はラミンを使用しました)色んな材質の物を状況に応じて使い分けて埋めます。そしてタイトボンドで丸棒を接着し、削り出したら患部の修理は完成。ここから先の塗装なんかはご予算次第ですが、ほぼストラップピンで隠れてしまう場合が殆どなので大体こんな修理方法で終了です。(恥ずかしながらメタリックって部分塗装してもパーフェクトに上手くは行かないです。ごめんなさい。精進します)ストラップピンはたかが/されどの範疇ですが管理を甘く見てると本番で痛い目を見る事が有るのでご留意されてくださいね。皆様のストレスフリーなステージアクションのご参考になれば幸いですし、楽しみにしております。各種楽器の修理改造、エフェクタ製作、貿易に関するご依頼、ご相談はDMや各種SNS、E-MAIL(info-form@i-r-p.net)にて承ります。#irpproducts#tradeconsultant#guitarrepair#guitaramp#midbooster#GuitarCustomization#GuitarModification#guitarcable#recording#electronicwork#onbordpreamp#electricguitar#貿易コンサルタント#エレキギター#出会いに感謝#ギター修理#ギターリペア#エフェクターリペア#エフェクター#アコースティックギターリペア#プリアンプ#プリアンプリペア#ギターアンプ#ギター改造#生かされている事に感謝#ストラップピン

修理記事の主戦場をfacebookInstagramに移してからBLOGの方がかなりおろそかになっておりますが、気が付いたらシーサーブログにもInstagramへの直リンク機能が備わっていることに今更ながら気が付きましたので色々使ってみる年末のテストです。
(上のリンクをクリックするとインスタの当該リンクに飛びます)


■ストラップピンの交換は初期が大事という話■
少し前の投稿で、ストラップピンの交換や増し締めは初期対応が大事なる旨、書きました。
エレキ系の楽器に限らず楽器は全てそこそこの自重を持っています。
特にエレキギターは重い楽器の部類に入ります。
軽い仕様の物も存在しますけど、総メイプル仕様や、銘木仕様の楽器などは得てして重かったりします。
当然楽器に木ネジで打たれたストラップピンにストラップ(ベルト)を引っかけて体に固定して使用されますが、重い楽器の場合どうしても本体側の木ネジや、その打たれた木部が痛みます。
そうなった場合、木部の修復が必要なのですが、この修理を適切に行わないと、後々に木ネジが利かなくなって、大事な時(特にステージでストラップピンが抜けるという)事故が起きる事が有ります。
今回はそのような不適切な修理がなされていた例をどのように修理するかの方法を画像にて説明してみます。
まず、元々のストラップピンが緩んだ際に増し締めを数回行うとまず間違いなく木部のネジ山が崩れてダメになります。
これは良く有る事ですし、致し方が有りません。
問題はこの次で、個々の爪楊枝等を差し込んでその上から再度木ネジを捻じ込んでいく方法でいく方法。
●これも応急処置としては1回2回は使えます。
ただこの辺りからだんだん怪しくなって来て、ストラップピンが抜けてしまいやすくなります。
これを繰り返せばどんどん元の穴が広がり、元のネジも効かなくなり、ストラップピンその物取り付けがそのままでは出来なくなります。
そんな訳で、今回お預りしていたCHARVEL/MODEL6に関して、6弦側のストラップピンがここまで書いたような症状に陥っていました。
この場合は、応急処置されてグズグスになってしまった木部をすべて削り落とし、ネジが効く硬い木に入れ替えてあげなければなりません。
ハンドドリルなんかで患部を簡単にぶち抜く方法も有るんですが、木の柔らかい方にドリルビットが逃げたり、手がブレたりで、穴が楕円になります。
これでは、新しく埋木をしても強度があまり保てないと考える為、私は必ずボール盤で出来得る限り真円を目指して穴を開けなおして患部を削り飛ばします。
ここに硬い埋木(ローズ、ラミン、メイプル、クルミ、竹等、今回はラミンを使用しました)色んな材質の物を状況に応じて使い分けて埋めます。
そしてタイトボンドで丸棒を接着し、削り出したら患部の修理は完成。
ここから先の塗装なんかはご予算次第ですが、ほぼストラップピンで隠れてしまう場合が殆どなので大体こんな修理方法で終了です。
(恥ずかしながらメタリックって部分塗装してもパーフェクトに上手くは行かないです。ごめんなさい。精進します)
ストラップピンはたかが/されどの範疇ですが管理を甘く見てると本番で痛い目を見る事が有るのでご留意されてくださいね。
皆様のストレスフリーなステージアクションのご参考になれば幸いですし、楽しみにしております。
各種楽器の修理改造、エフェクタ製作、貿易に関するご依頼、ご相談はDMや各種SNS、E-MAIL(info-form@i-r-p.net)にて承ります。

■Strap pin replacement is all about the initial response.
A while ago, I wrote about the importance of initial response when replacing or retightening strap pins.
Not only electric instruments, but all instruments have a certain amount of dead weight.
Especially electric guitars are among the heaviest instruments.
There are some lightweight instruments, but those made of maple or other fine woods are usually heavier than others.
Naturally, the instrument is used by hooking a strap (belt) to a strap pin driven in with a wooden screw and securing it to the body, but if the instrument is heavy, the wooden screw on the body side or the wooden part driven in will inevitably be damaged.
When this happens, the wood needs to be repaired, but if this repair is not done properly, the wood screws may not work properly and accidents may occur later on (especially when the strap pins fall out on stage).
In this article, we will try to explain how to repair such improperly repaired cases with pictures.
First of all, if the original strap pin is loosened and retightened several times, it is certain that the wood threads will collapse and ruin the strap pin.
This is common and unavoidable.
The next problem is to insert individual toothpicks and twist the wood screws back in over the toothpicks.
This can also be used once or twice as a first aid measure.
However, the strap pin will start to become more and more difficult to remove from this area, and the strap pin will easily come loose.
If you keep doing this, the original hole will get wider and wider, and the original screw will no longer work, and the strap pin itself will not be able to be installed as it is.
This is why the strap pin on the 6th string side of the CHARVEL/MODEL6 we received this time was suffering from the symptoms described above.
In this case, it is necessary to remove all the wood that has become soggy from the first aid kit and replace it with hard wood that can be screwed in.
There is an easy way to drill out the affected area with a hand drill, but the drill bit may run into the softer side of the wood, or the hand may shake, resulting in an oval hole.
I always re-drill the hole with a drilling machine to make it as circular as possible, and then shave off the affected area.
I then fill the hole with hard wood (rose, ramin, maple, walnut, bamboo, etc.; I used ramin this time) of various materials, depending on the situation.
Then, glue the round bar with tight bond, cut it out, and the repair of the affected area is complete.
The paint job depends on your budget, but in most cases, the strap pins are almost completely hidden, so the repair is usually completed in this manner.
(I am ashamed to say that metallic paint doesn't work perfectly even if it is partially painted. Sorry about that. I'll work on it.)
Strap pins are just one of those things, but if you underestimate the care of them, you may have a painful experience on the stage.
We hope this will help you to have a stress-free stage action, and we look forward to seeing you on stage.
Please feel free to contact us by DM, SNS, or E-MAIL (info-form@i-r-p.net) if you have any questions about repair, modification, effector production, or trade of various instruments.

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2023年12月30日

金属部品のネジ部分のオイルメンテナンスについて

冬期休暇とはいえ、普段やれてない事を山のようにこなす日々なのです。さてそんな中、先日フロイドローズ系のブリッジをメンテナンスさせて頂いたお客様より改めて、ご質問を頂きましたのでそのご回答を申し上げます。Q1:ブリッジにメンテナンスにOilを使用されたとの事ですが、どの様なOILを使用されたか改めて教えて頂けませんでしょうか?A1:これはモリブデン素材含有のオイルを使用しています。と言ってもそんなに高い物ではなく、当方ではホームセンターで手にがいるものを使用しておりまして、ネジ、可動部にごくごく僅かな表面に塗布できる範囲のみに使用します。グリスちょう度(粘り気)も個人的には好きです。但し使用する前に脱脂は必ずしてから使用します。Q2:ドライモリブデンとかどうですか?A2:いいと思いますが、使っていくうちの油膜切れが分かりにくいかもしれません。Q3:車用(レース用とか)の物はどうですか?A3:エンジンオイル類やスレッドコンパウンドとか、重工業用途の物はもっと高性能なものがいっぱいあると思います。ただちょっと楽器用途には一回の購買量というには量が多い分入手価格が高いのが難点かな?と【備考】あくまで私の場合ですから、ほかにもっと良い物が有ればそちらに乗り換えていて一年後は別の事を言ってる可能性はあり得ます。ただ、私個人的にはこれ、原産メーカーが出身の奈良だった事、アマゾンを眺めたたらたまたま電子タバコのスポイトが有って合わせれば使いやすいんじゃないかという思い付きで使っています。各種楽器の修理改造、エフェクタ製作、貿易に関するご依頼、ご相談はDMや各種SNS、E-MAIL(info-form@i-r-p.net)にて承ります。#irpproducts#tradeconsultant#guitarrepair#guitaramp#midbooster#GuitarCustomization#GuitarModification#guitarcable#recording#electronicwork#onbordpreamp#electricguitar#貿易コンサルタント#エレキギター#出会いに感謝#ギター修理#ギターリペア#エフェクターリペ#プリアンプ#ギターアンプ#ギター改造#生かされている事に感謝 #潤滑油#モリブデングリス

冬期休暇とはいえ、普段やれてない事を山のようにこなす日々なのです。

さてそんな中、先日フロイドローズ系のブリッジをメンテナンスさせて頂いたお客様よりご質問を頂きましたのでそのご回答を。

Q1:
ブリッジにメンテナンスにOilを使用されたとの事ですが、との様なOILを使用されたか改めて教えて頂けませんでしょうか?

A1:
これはモリブデン素材含有のオイルを使用しています。
と言ってもそんなに高い物ではなく、当方ではホームセンターで手に入るものを使用しておりまして、ネジ、可動部にごくごく僅かな表面に塗布できる範囲のみ使用します。グリスちょう度(粘り気)も個人的には好き。但し使用する前に脱脂は必ずしてから使用します。

Q2:
ドライモリブデンとかどうですか?

A2:
いいと思いますが、使っていくうちの油膜切れが分かりにくいかもしれません。

Q3:
車用(レース用とか)の物がどうですか?

A3:
エンジンオイル類やスレッドコンパウンドとか、重工業用途の物はもっと高性能なものがいっぱいあると思います。ただちょっと楽器用途に使用というには量が多い分入手価格が高いのが難点かな?と

【備考】
あくまで私の場合ですから、ほかにもっと良い物が有ればそちらに乗り換えていて一年後は別の事を言ってる可能性はあり得ます。

ただ、私個人的にはこれ、原産メーカーが出身の奈良だった事、アマゾンを眺めたたらたまたま電子タバコのスポイトが有って合わせれば使いやすいんじゃないかという思い付きで使っています。

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2022年03月20日

フェンダー社製テレキャスターへのサスティナー搭載作業をご依頼いただきました

兵庫県のH様より、今回フェルナンデス社製のサスティナーキット増設取り付けのご依頼を頂戴いたしました。

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入庫時の状態はフェンダーノイズレスピックアップのテレPUセット+ストラト用センターPU3シングル搭載、22フレット、6連ブリッジで、ストラトみたいにいろんな音楽に対応出来る様にアップデートされた実践的な仕様のモデルとなっています。

今回はこの楽器にザックリ言うと、トレモロユニットとサスティナーを搭載するという作業を行いますが、最終着地イメージは、現在市販中のフェンダー社製Miyaviモデルテレキャスターになります。

以前よりYOUTUBE等で拝見しているギタリストさんだったのですが、今回の作業を担当させて頂く際に、再度動画をいくつか拝見致しましたが、まあ物凄いテクニカルなギタリストさんですね。久しぶり現れたギターヒーローである事を強く認識しました。

その結果、個人的にファンになりました。今回はその根幹に触れる様な作業でしたので気合が入ります。




個人的にこれ自体は非常によくできているピックアップだと思っていますが、今回のフェルナンデス社製のサスティナーキットとはどうしても組み合わせ的にリアピックアップのパワーが足りないことが予見されます。

そんなことも含めて今回はセイモアダンカン社製のlittle59TELEのリア版に交換する事となりました。


 セイモアダンカン社製テレキャスタータイプのリプレイスメントピックアップとしては定番仕様ですね。そして直流抵抗が17kΩ近い為、非常にパワフルなピックアップとなります。

併せてセンターピックアップは同じくセイモアダンカン社製のvintage for stratというものでした。

 個人的には、このピックアップは大好きで、私が個人所有しているストラトキャスターのピックアップの一部はこのpピックアップを使用しています。パワフル且つ、ミットレンジの食いつき感と、巻弦に対するバイト感(噛みつき感)がとても優秀なピックアップかと思います。

 ただ昔から思っていることですが、この手のリプレイスメントPUに関して、付属されている高さ調整用のパーツがいまだにゴムスリーブである事が微妙な気持ちとなります。共振を起こす可能性が否定できない事や組み立て効率などはゴムスリーブのほうがいいのかもしれませんが、経年変化で飴のように固まってしまっているものも見受けられますので、うーんどうにもなあ、、という気持ちになってしまうものです。

これは余談ですが、このバネもピックアップマウントビスも非磁性体の方が良いんじゃないかと思っているんですが(それが何故かはまたいつか機会があればご説明します)ピックアップ付属のビス類は殆どが磁性体のものですね。

また今回ブリッジも、最新のテレキャスターブリッジでMAVERICK SUPER VEEトレモロシステムというものを組み込みます。

(トレモロの画像挿入)

そして今回、最も重要なデバイスであるフェルナンデス社製サスティナーキットFSK-401を搭載します。

IMG_7188.JPG

最近、フェルナンデス社製のギターの流通量が少なかったり、このキット単体も結構入手ルートが限られている、というか、フェル社の公式サイトぐらいしか入手の方法が無い様です。

これは余談ですが、現在新型コロナの関係や、国際物流上の海上コンテナ不足等により、電子部品の流通が安定しない状況ですし、今後もこのキット単体の入手は難しくなるのかもしれませんね。

さて、作業的には、構造変更などを伴い、楽器の種類を根底から変更させるような作業が必要となります。

そうなると、最初のプランニング、その段取りが非常に重要になります。

今回の作業要件としては以下の通り
  1. テレキャスターブリッジからトレモロ仕様のブリッジに変更
  2. フェルナンデス社製サスティナーを搭載
  3. バッテリーボックスの搭載
  4. すべてのピックアップを交換
  5. 電装コントロールの交換
  6. 最終調整
箇条書きにしても結構なボリュームな作業になります。

幸いにして今回は上記のサスティナーキット単体及び使用する部品を全て、お客様に御支給戴きました。

IMG_7189.JPG

その為、部品の到着待ちなどでフィッティングが止まるなどという事はありませんでした。

まずトレモロ増設を行うという事は、まずその加工が可能なのかどうかを各部採寸を行いながら作業のスケジュールを立てる必要があります。
これの位置や、加工可否、セッティングの可否が決まらないと、2番へ作業を進めることができませんので、慎重に製図やフィッティングなどを何度も何度も行い、最適な位置、取付方法の模索を行います。

MAVERICK SUPER VEEトレモロシステムのセットには寸法図が付属しておりますので、その通りにインストールすればいいのですが、実機との整合性を取りながら、慎重にセッティングを詰めていきます。


IMG_7214.JPGIMG_7213.JPG

実際には何度も部品をあてがっては採寸等のフィッティングを行い、楽器として無理が無い様に、尚且つ作業上危険がない方法を模索していきます。

図面上指定された数値を基にすると元の楽器と整合性が取れるのかどうか、その検証には時間をかけ最も気を遣う所です。

そして、木工用トリマーのジグを作成し、木工を始めます。

IMG_7226.JPG

当方は小規模工房なので、大型機械などを入れる場所がありません。出来得る限りスペースをやり繰りして木部加工を進めます。
画像上はすでにサスティナー回路を収める部分の座繰りも済んでいます。

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合わせて、フェルナンデス社製オリジナルバッテリーボックスの座繰りも行ってあります。

この後、キャビティーには導電性塗料を散布し、ノイズ対策を行います。

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フェルナンデス社製サスティナー搭載作業を行います。
ブリッジの取り付けが終了、楽器として成立する事を確認した後、いよいよサスティナーの取付のための準備に入ります。

実際miyaviモデルを画像で確認していると、なぜこの部分がこうなっているのか?等を想定を含め、実機にフィッティングを行いながら、作業を進めていきます。

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実際、今回はmitavi氏モデルのお手本がある為、それを踏襲しながら、なぜご本人さんがこの様にしているか、それをイメージしながら滅茶苦茶アナログ的なフィッティング作業を行っていきます。画像だけ見るとアホか?と思うほどアナログです(笑)

フェルナンデス社製サスティナーキットは基板をスイッチで固定する方式の為、この子定位置を間違うとリカバリー出来ない程の事態を招いてしましますので、慎重に(と言ってもいつもですが)作業を進めます。
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ここでピックガードに対してサスティナー基板の取付穴を決めており、実際はボディーの座繰りよりも先にこちらを決めていて、それを基に上記のボディーに対する座繰り位置を決めています。

又余談と言いますか、大前提になりますが、フェルナンデス社製サスティナーはアクティブ駆動となっているため、パッシブでは一切音が出ません。

又、上記でご紹介した通り、ピックアップはすべて交換し、フロントPU部分にはサスティナードライバーが搭載されます。
サスティナードライバーその物をシングルコイルとして使うとしたら、少しイメージが違う音色になってしまいますが、ハムバッカーとして使うならばこういう音のPUあるよねー的な音色がするのも事実です。単に盲目的にこのドライバーの音が悪いという風にDISる気にはあまり元々私にはありません。

サスティナーキットの詳細は以下の通り
インストールマニュアルなんかもダウンロード可能です。


とまあこんな感じに仮組を行い、サスティナーの動作及び効きを確認しながら進めます。
サスティナーキットにはもともとサスティンボリュームがついているのですが、それは半固定抵抗で置き換え、ヴォリュームフルの状態でコントロールキャビティーに内蔵します。

合わせて、パッシブ部分の電装系は今回そう交換する事になりました。この辺りは一般的なCTS社製ポットとオレンジドロップ、スムーステーパーボリュームキットを実装します。


IMG_7245.JPG

実際サスティナーキット以外の部分はパッシブ定数でコントロールを構成する事が出来ますので、これらの作業自体は何ら難しい事ではありません。

最終調整に関しては、プレーヤーさんの好みにもよりますが、基本的にはサスティナーを安定して駆動させることを中心に考えます。とはいえ、この回路の性格を把握しておかないとどうにもなりませんので、フェルナンデス社様のサスティナーキットのhpからインストールマニュアルをダウンロードして確認しながら、細かく進めていきます。


15554495996334.jpg

参考にするのは上記リンクでした。まあ物凄いプレイですね。
今回のセッティングは結構近い所まで攻められたのではと思います。

そして、最後の最後まで気を抜くことなく、組み上げていきます。

そうして漸く下記の状態で完成になりました。

IMG_7291.JPGIMG_7296.JPG

とまあこんな感じで作業完了です。トレモロキャビティーは木部むき出しのままではあまり良いとは言えませんので簡易的に下地から部分塗装を行っております。


こんな感じで作業終了です。

作業的中、ほぼ楽器を半分作ってるようなイメージでした。色々考えながら作業を行っておりましたが、所謂シグネイチャーモデルがなぜこのようになるのか、こうなっている理由、等を深く考える機会を頂きました事を御礼申し上げます。

この度はご依頼ありがとうございました。

サスティナーチューンUPに関して、ご要望等ある方は下のメールからご連絡の程、お願い申し上げます。

(但し本記事を参考に作業なさった場合のトラブル等は当方では負いかねますのでご留意くださいますようお願い致します。)

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2018年02月13日

Warwick社製5弦ベースのメンテナンス

 昨年12月頃、ちょっとした同窓会的な集まりが有って、そこでお預かりした楽器なのですが、、富山県に住む古い友人からの依頼で、Warwick社製の5弦ベースをメンテナンスする事になりました。
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 これは、また素材が非常に宜しく、無垢のフレイムメイプル2ピースでウエンジネック&指板と言う、とにかく楽器本体を硬くし、木部では弦振動を減衰させないという強い意志や。またMECピックアップのJJ配列等、とにかく素直に弦振動をピックアップに拾わせると言う、哲学の様なものを感じてしまう楽器ですね。スラップ系というよりは、重低音で隙間を埋めていくプレイに向いた音でした。もちろんスラップでも問題なく使えますけどね。

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とは言え、楽器は楽器、使えば傷む事も当たり前ですから、今回は弦振動系に関わる部分のメンテナンスとチェックを行います。
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2018年02月12日

Crews Maniac Sound社製アコースティックプリアンプの修理

 今年は何十年振りかの寒波だそうで、寒い思いをしている昨今ですが、皆様、体調に関してはくれぐれもご自愛くださいませ。

 年明けから既にいくつかの作業依頼を受けておりまして、その中でもこれはちょっと面白かったと言う物をご紹介したいと思います。修理品目としてはエフェクターになるのですが、機能等を勘案するとrecスタジオにある様なラックマウントプリアンプみたいな転がしのエフェクターの不具合について修理します。

IMG_0097.JPG
 確かこのシリーズの原型になるプリアンプは90年代の終わりか00年代の初めに似は既に有った様な気がするのですが、最初は歪系エフェクターだったでしょうか。その後、このケースを流用した多品種展開になって、バッファだとかアコースティックギター用プリアンプだとか、そう言う展開をしていたように思います。今も後継機種っぽい物はある様ですが、http://www.crewsguitars.co.jp/cmx-3/今回修理する様なプリアンプに関しては、生産終了っぽいですね。部品が生産中になった為とか何とか。

 さて今回はどんな不良かと言いますと、電源が入らないとの事。事前にヒアリングしていると、一瞬電源が入ったり切れたりするとかって話だったので、「んーたぶん、電源のicかその周りのコンデンサ、配線がちぎれかけてるとか」そんなところだろうと読んで、今回の修理をお受けする事にしました。
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2015年01月23日

フジゲン社製 JAZZ BASSモデル PU交換作業

今回はY様よりフジゲン社製JAZZ BASSモデルのPUの交換作業をご依頼ただきました。

今回の楽器の製造元のフジゲン株式会社は楽器業界の重鎮的な楽器製造メーカーですね。古くはグレコやハートフィールド、フェンダージャパンやそも本家フェンダーその物を作って輸出すると言った様な本当に技術及び生産製品の評価が高いメーカーさんですね。色んな情報から行くと最近ではトヨタ自動車のレクサスなどのウッドパネルの製造やアイバニーズの上位機種やG&Lの楽器を製造していたり、また、日本に流通しているギブソンの楽器の検品も行っているんだそうです。

そんなフジゲンの自社ブランドで展開している楽器が今回のBASSになります。
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この様な感じで非常に丁寧に作られた楽器でした。
今回のメニューはPU交換/電装系引き直し/ノイズ処理のやり直しと言った様な感じです。

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ざっくり見て行くとPUが国産なのか韓国製か解りませんが、あまり品質が良いとは言えない物が搭載されておりました。国産の楽器は電気パーツについて、安価な物を使う傾向が有りまして、結果コスト削減を行っております。コスト以外の理由では、楽器弾き特有の好みの問題が有り、あくまでPU等は交換前提で最初は低グレードの物が搭載される事が多く、その浮いた原価分を木部加工の費用に回すと言ったイメージを持って頂けると良いかと思います。

それでは作業に入ります。
今回は電装系部品は全てご支給頂いておりましたので、ご指定のパーツで組んでいきます。
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今回はコントロールパネルを全てユニット交換して入れ替えてしまうと言ったご依頼でした。支給頂いた部品はCTSポットやオレンジドロップ、スイッチクラフトのジャックと言った所謂ハイエンド品となります。丁寧に組み込んでユニット化してしまいます。

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その間に、ボディー側のシールディング加工を行います。この塗料が乾けば組み込めるような状態ですね。

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今回搭載するのはバルトリーニ社製のJAZZ BASS用PU(品番で言うとJ-BASS)になります。
これは一世を風靡したモデルで、スタジオシーンで非常に人気が有り、今でも根強いファンが居るモデルですね。このPUとTCTと言う楽器内蔵型プリアンプを組み合わせてマーカスミラー的なモデルに仕上げるのが流行ったりもしました。個人的には見た目とか音の質感が大好きだったりします。

そんなPUを今回はゴトー社製スポンジスプリングを介してパッシブでマウントしていきます。

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とまあこんな感じでマウントして、楽器を組み直して調整したら終了です。
終了後の画像が無いのですが、イメージだけでも伝わればと思います

音的にどんなのかと言うと、、これは参考動画なのですが、、

どこかの外人さんの動画です。確かにこんな感じの音でした。

こう言った国産楽器には本当に品質が高い物が沢山有るのですが、どうにも電気パーツでその魅力がスポイルされているケースが多々あります。理由は上にも付記しましたが、メーカーが色んな理由から楽器の最終調整をユーザーの手に委ねてしまっているのですね。そう言った所を鑑みると、電気パーツを組み替えて自分好みの物を作れると言い換えられるかも知れません。ですのでまずは良い入れ物(キャンバス)を手に入れるというのが、現在の国産楽器との正しい付き合い方なのかなとも思います。

そんな所から電気系に何かちょっとした不満が有る方は、上記の様な作業をしてみたらいかがでしょうか?全く別の感触の楽器に生まれ変わるかもしれませんよ。大抵の楽器はそんな可能性は十分に秘めています。

Y様ご依頼ありがとうございました。
またのご用命お待ちしております。
ラベル:JAZZ BASS PU交換
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2015年01月14日

'80S'Yesteryear Charvel SOLOIST

今回横浜市のS様より古いシャーベル社製ソロイストの修理のご依頼を頂きました。
過去の修理例の幾つかをBLOGに記載をしておりますので、古いジャクソン&シャーベルの電装系修理の仕事が入る事が多くあります。今回のお客様もそのような経緯でご依頼を下さったお一人でした。

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今回のモデルはソロイストなんですが、お客様に手によりストライプのデコレーションが施されていて、ケーラー社製ブリッジが搭載されているスルーネックモデルですね。症状としては音が出ないと言った内容です。

この電装系が往年のジャクソンのサーキットが採用されています。が、配線がかなり。。な事になっておりますので、綺麗に再配線を行い、調子を崩しているJE-1200ミッドブースター回路を修復する作業となりました。

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こんな感じに全ての配線を摘出します。以前にもこう言った記事の際に書きましたが、量産メーカーでライン作業による生産の場合、アッセンブリーは組込前にプレ配線されているのが通常です。

また特にアクティブサーキット物ですと配線の本数等も増え、モデルごとに微妙に違うレイアウトにも有る程度対応しやすい様に配線を長めに設定されている事が多く、生産効率を中心に考えた場合、コントロールレイアウトに合わせて配線を切り詰めるといった作業は殆ど行われません。その為、長さの余った配線材はキャビティーに無理やり詰め込まれて必然的にグチャッとした配線になりがちなのです。

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次の作業はいつもの通り、導電性塗料によるノイズシールディング作業を行います。
アクティブサーキット搭載の楽器はこの作業をきっちり行っていないと、却ってノイズを増幅させてしまう事が有りますので、必ず行います。

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今回搭載されていたPUはジャクソンMODEL6用の初期型PUセットでした。今や貴重なPUですね。

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この貴重なPUをメンテナンスしてから組み込みます。

その後、懸案の音が出ないとされたJE-1200の方を改修していきます。
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いつも通り細かく見て行くと、ブースターボリュームへ出力する配線部に基板のパターン剥がれが有り、回路が正しく動作しない状態でした。
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今回はパターンを復活させる事は出来ませんので、画像の通り配線を延長して部品に直接半田付けを行いました。
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その後、基板上の部品をチェックし、消耗しているパーツを交換して改修完了です。
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生産から20年以上経つと、こう言った回路に限らず電解コンデンサは大概駄目になってますね。
全て新品のコンデンサに入れ替えます。これに合わせてOPアンプも交換です。8ピンのデュアルパッケージの物で有れば、JRC5532等の入力インピーダンスのマッチングが取り難い品種でない限り、大体どの様な物を使っても音自体は出ます。後は音色の落とし込みについては今回はJRC4558DDと言うローノイズの物に変更しました。

そして楽器に戻し、再配線をし直して完成です。
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こんな感じですね。当初の状態から比べて頂けると一目瞭然ですが、とにかくロス無く綺麗に配線を行いました。

これにて完成です。
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今回の作業は難易度その物は高くないのですが、有る程度電気回路の知識とトラブルが起きやすい部位を経験則で知っていないと対処できない内容でした。
このBLOGをご覧の方で、修理の方法をお教えて欲しいと言ったお問い合わせを頂きますが、こればっかりは破損の内容が各々で違いますので、実際は実機を見ないとなんとも言えませんけれども、有る程度の事で有ればお答えできますので。是非メールフォームよりお問い合わせください。

過去の記事は次の通り
ジャクソンソロイストJE-1200電気系改修
80'sシャーベルMODEL6の電装系〜総合修理
Jackson guitars of yesteryear
80年代シャーベルの再配線作業

と言った所で本日はここまで。

横浜市S様ご依頼有難うございました。
引き続きのご愛顧のほど宜しくお願い致します。
posted by IRP Products at 22:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月12日

Duesenberg社製 D52-GT PU交換作業

今回は大阪のギタリストT様よりご依頼いただきました、Duesenberg社製 D52-GT PU交換作業を行います。

このドイツ製のこのブランドと言えば、椎名林檎女史ご愛用ギターブランドと言う事で10〜15年前ぐらいは大変人気を博したブランドでしたね。彼女の物はセミアコタイプでしたが、大変ポップなグリーンが目を引くカラーリングの楽器でした。彼女の人気のお陰か、当時、販売数がかなり多かった事や、色々調子を崩したこのブランドの楽器修理を沢山担当させて頂いたのも良い思い出です。

そんな同ブランドの物ですが、実は沢山バリエーションが有りその内の一つが今回のモデルです。

ぱっと見でいくと、単にレスポールタイプと言えばそうなんですが、これは金属パーツのほとんどがオリジナル品になってますので、開発に非常にお金が掛っているプロダクトですね。
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ロッドカバー、ブリッジ、ペグボタン、エスカッション、コントロールつまみ類は全てオリジナルプロダクトです。こう言うのはお金かかるんで、一般的な楽器メーカーは手を出さない感じです。それをちゃんとやるんだから、まあ野心的なブランドである事は間違いありませんね。儲かってるかどうかは良く解りませんがw

特に特筆すべき点はブリッジの精度ですね。この精度と剛性感はほかのバダスタイプには中々見られない物が有ります。代理店さん、これだけでも別売してくれないかなあ?

さて今回の作業メニューは、お客さまのご希望によりPU交換、配線系改修、ナット交換、後諸々メンテナンスを行うと言った所ですね。

早速ですがバラしていきます。
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1PUで3WAYレバースイッチですから、たぶん古いエスクワイヤーの様なトーンセレクターかフロントPUをシミュレーションする様な回路が組まれていると想像してました所、どんぴしゃでした。早い話、コンデンサと抵抗だけでハイとローのカットオフ周波数を調整して、あたかもフロントPUが存在している様な音を作るパッシブフィルターですね。こう言うのは使い様とでもいうんでしょうか、あんまり積極的に使う人にはお会いした事が有りません。

そんなにトーンセレクターも、良質なコンデンサが組まれていた為、音ととしては悪くないのですが、今回の回路はすべて撤去。以下の通り配線を仕込み直します。

@PUセレクターをブリッジ側の時トーン回路カット
APUセレクターをセンター側の時トーン回路生かし
BPUセレクターをネック側の時配線をオールダイレクト


とまあこんな感じでしたので、サクッと配線しちゃいます。

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フロントPUシミュレーション用コンデンサは不要となりますので撤去。それ以外は全て部品が真新しく消耗もほとんど見られませんでしたので再利用します。

因みに画像の様な国産ポットと言いますと、みなさんすぐ交換して欲しいと仰られますが、結構電気的には良質な部材なんですよ。CTSの様に堅甲無骨と言った佇まいでは有りませんが、抵抗値のバラツキもありませんし。ただ惜しいのはグリスが入って居ない為、回転軸等が消耗しやすいと言う所は有ります。それも追加工してあげればいいんですが。

そして懸案のPUですが、今回ご用意いただいたのは、、、
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セイモアダンカン製のスラッシュモデルですね。このPU一回使ってみたかったので、渡りに船って感じでした。

PU交換準備でいつものように導電性塗料を使い、ノイズレス加工を行います。
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実は元々、このエスカッションを生かしてPUの載せ替えが出来るかどうか、受注のミーティングの際にもサイズ的にかなり難しいのではないか?と想定していたのですが、、、
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実機は通常のハムバッカーサイズのP-90でした。裏面はこんな感じ。

そんな訳で、心配は杞憂に終わり通常のPUの取付用の耳を切れば普通に収まりますが、、
ただこの取り付け耳を切り取るのを一瞬ためらったのですが、相談しました所、オーナーさんから切って良し!という指示を頂きましたので、心おきなく切って取り付けました。
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こんな感じです。ばっちり嵌ってますね。

そして残りはナット交換です。
交換中の画像等があんまり残ってないのですが、この様に作業を行っております。
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こんな感じでナットの処理を終了させて、各部の調整を行ったら完成です。

完成画像を撮り忘れてしまったので残念ですが、音はと言うと純然たるレスポールサウンドと言うよりは、ブリッジが大きな要因を締めているとは思うのですが、どこかハイパワーな暴れ馬みたいな、荒々しいザクザクした音色の楽器になりました。
これはギター&ヴォーカルさんなんかだと非常に扱いやすい音色じゃないかなと思います。
勿論シグネイチャーPUだけあって、ガンズと言うかスラッシュのあの感じも出ますよ。

少し話は変わって因みにこの楽器、どうもこのプレーク(PLAK)マシーンを使って最終調整をしているというパンフレットがハードケースに入っていました。

このマシンはどういった物かと言うと、弦を張った完成品の状態で、このマシーンのオペレーションルームにセットし、ネック・フレット・ナット・ブリッジのコンディションをスキャンして数値化し、フレットおよびネックの僅かな歪を精密に切削する事が出来る、なんというか有機的なNCルーターの様な機械です。



私は実物をアメリカと日本の有るメーカー現場では見ましたが、実際には触った事もありません。どうもオペレーションその物が非常に難しい様ですが、ギブソン等大メーカー等には導入している所も増えている様でして、大体一台一千万ぐらいするんだそうです。儲かったらうちもぜひ欲しいなあとは思ってますが、まあ当分は無理ですね。。

と言った所で本日はここまで。

大阪府T様ご依頼有難うございました。
引き続きのご愛顧のほど宜しくお願い致します。
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2014年07月14日

トーカイストラトキャスターミッドブースター搭載とノイズ対策の話

今回のご依頼は神奈川県S様からのご依頼で、トーカイ製ストラトキャスターモデルのPU交換及びミッドブースター搭載作業を行いました。

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こんな感じのギターです。
安価なモデルとお客様はおっしゃられてましたが、とは言えそこは流石国内産。ちゃんと作るべき所はきっちりされてました。良質なモデルかとは思いますが。。

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国産モデルはどうにも電気パーツが駄目になりやすい物が使われていたり、なんか大事な帯域がスコンと抜けたPUが載っている事が多いのが残念ですね。。まあPUの音に関しては感性の問題なので、好きな人は好きかもって話ですが。

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で、今回はPU交換と言う事でお客様指定により手配したPUがコレ。フェンダーヴィンテージノイズレスですね。
物凄いパワフルなPUなのにノイズが少なくて、私個人的には非常にお気に入りのモデルです。今回はこれにミッドブースターを組み込むと言う指定の作業でした。

IMG_3617_R.JPG → IMG_3670_R.JPG
早速ばらして各部フィッティングの具合を見て行くと、、どうにもPUキャビティーが浅すぎて今回のPUが載せられません。じゃあ掘るかって感じでざっと切削加工した後の絵が右の写真です。

加工中の画像は結局撮り忘れてしまいました。まあ早い話が、木工用ルーターで必要サイズ掘り下げたと言う事。このフェンダーノイズレス系は本体に結構な厚み(高さ)が有る為、国産ストラトに限って言ってもポン付け出来ない事が多い様に感じます。

その後、むき出しの木部にシーラー(目止)を打ってから、外来ノイズ防止用の導電性塗料を散布します。このBLOGには沢山この作業が出てくる割にはあまり説明を書いた記憶が無いので、これが塗られていると一体どういう効果が有るのか簡単な説明を。(時折ご質問も頂きますし)

現代の様々なエレキギターが使われるシーンでは、空間中に様々なノイズの元になる電波や電磁波が存在します。幾つかの例を挙げると、携帯電話の電波や蛍光灯、エアコンやPCの電源ファン等々。これらの電磁ノイズがPUや楽器内部の信号線を直撃し、アンプによって増幅されて音として出現するのが「ノイズ」です。ギタリストにはお馴染みの「ジー」とか「ビー」とか言う音ですね。

これらの電磁波ノイズはエレキギターが開発された50年代には殆ど存在しなかった物ばかりでした。その為、あまりノイズ対策をなされておらず、今でも開発当時の構造をあくまで再現しているモデルは欠点をも引き継いでしまっています。(その点ギブソンのセスラバーさんは偉い!50年代の後期にはこの電磁波ノイズを遮断するシステムを開発した訳ですから。その製品の名前がお馴染みのハムバッカーと言います。)

では外来ノイズを防ぐためにはどうしたらよいのか?と言う研究は随分昔から進められており、紆余曲折を経て「キャビティー等へアースに繋がった金属ボックスを埋め込んだり、又は金属箔を使用して、シールドボックスを形成し、防御壁として信号線を閉じ込めて、外来ノイズの侵入を防ぐ」という解決法が編み出されました。

正確にはどなたが一番最初に導電性塗料を使って始めたのかは存じ上げませんが、加工等の容易さと、かなりの効果が有った為、この塗料を使った手法は画期的なノイズ対策法の決定打となり世の中に広まって行きました。今やハイエンドなギターでこの処理が施されていない物は皆無です。

但し、効果が有れば副作用もありまして、ノイズが減ると言う事は、若干高域のキラキラした音色の部分をスポイルしてしまう為、その辺はまた別の工夫が必要になります。

簡単な説明ですが、実際の作業はと言うと、、、
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こんな風にマスキングをして、導電性塗料を筆で塗布していきます。
この塗膜を正しくアースに接続してやる事で、信号線を全てアースボックスによって囲ってしまう訳ですね。

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ピックガード裏にはアースボックスの蓋の機能として、アルミシートを貼り、アッセンブリーを全て組み込みます。ここに塗料を使うとPGが歪んでしまう恐れが有りますのでアルミシートを使用します。

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ミッドブースターはいつも通りこんな感じ。今回はブースターのバイパススイッチをトーンポットに同梱させました。これによりパッシブでも使用可能です。

ここまで作業すれば、後は型通りの組込と調整ですね。

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今回ナットの状態が芳しく無かった為、溝と外形を調整しました。

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その他調整にあたり、ネックポケットに残っていた生産時のマスキングテープの粘着と思しき汚れを掃除し、平面に調整し直しました。これやっておくと結構ご機嫌な鳴りに変化するので、個人的には手を入れる事の多い場所です。

組み込んで調整したら。。
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完成です。
バッテリーボックスはお馴染みの場所へ取り付けてあります。

こんな感じで作業が終了しました。

ミッドブーストの掛り具合や鳴りに関しても、中々ご機嫌なドライブサウンドが得られました。マスタートーンのスイッチポットでブースターをオフれば、パッシブサウンドも出力できますので、色んなシーンで活躍できる一本に仕上がりました。

ざっと作業を一連の記事に仕立ててみましたが、如何だったでしょうか。

ご興味のある方は一度是非ご連絡を頂ければ幸いです。

神奈川県S様ご依頼ありがとうございました。
またのご愛顧お待ちしております。
posted by IRP Products at 22:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする