最近は半導体を含む電材の世界的な流通不安から、電気部品の値上がりや、欠品などが目立つようになってきました。とはいえ、今回使用する部品はまだまだ流通在庫が豊富な物のみを取り扱いますので、それほど調達が困難というわけではありません。調達が困難(というか中々進まない)なのは以前の活動報告に書かせていただきましたゲインコントロールポットのみの感触ですが、もしかすると同梱するステレオジャックあたりも調達が怪しい所です。。
ポットとそのごく一部近くにある部品を除いて54台分の基盤を組み立ててみました。
こんな感じで手ハンダしていきます。
因みに作業効率の関係から、1枚9台分の回路基板を分割する前に部品を実装しています。 これだけで約1日ぶっ通しで作業をしていまして、並べてみるとかなりの手ハンダ数です。
正直この作業はハンドメイドらしく無茶苦茶に時間が掛かり、精神的な消耗もかなりありました。まだ残りの台数の作業は現在随時作業中です。
さて、今回、音質に直結するフィルター用のコンデンサはメタライズドポリエステルコンデンサを採用する事にしました。(黄色い四角い部品の事)
これはFaithful Link社のフィルムコンデンサで、無誘導構造、自己修復性、小型を特長とします。ケースに入れエポキシで充填してあるため、耐湿性があります。特性がよく、ひずみ(いわゆるギター的な意味ではなく電気的な意味)も少ないので、オーディオ回路に最適な部材の一つとされています。
そこから考えると楽器に封入するには最適な選択なのではないかと思い採用に至りました。トップ画像のサンプル品に使用したコンデンサは自分で所有していた所謂デッドストック品であった為、変更しましたが、音質的、組み立て作業的にも、この選択は正解だったと感じています。
所謂エレクトリックギター類の楽器向け電気回路は、音質という理屈では説明しきれない所がありますが、正解と不正解(勿論回路的には安全な設計をしています)の境界線、そのどこかに心地よい音質が存在するのではないかと個人的には考えています。
もしよければご支援頂ければ幸いです。
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