2013年05月12日

フェンダージャパン ジャガー改修

今回は最近書いていたジャクソンとは対極にあるプロダクトのギターで、フェンダージャパンのジャガーを改修させて頂きました。

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今回のメニューは以下の通り
@フレットの減りに対しての磨り合わせ
Aチューニングの安定化の為のブリッジ交換
Bナット交換
C電装系殆ど駄目だった為PUも含めてオールリプレス

よく有る作業内容では有りますが、ご紹介させて頂きます。

ジャガー/ジャスマスターに搭載されているフローティングトレモロなんですが、これ、アームタッチ等好きな人は好きですが(マイブラディーバレンタインファンの人とか)、チューニングが安定し難い為、使うのが難しいトレモロでも有ります。

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これにしか出せないタッチニュアンスは確かに有るのですが、なんだかんだ言っても使わない人の方が多いかなと。

マイブラと言えばコレですかね。轟音系ファズギターとか。

私は大好きですが。

どっかの外人さんの試奏動画

そうそう、素だとこんな音って感じ。

このトレモロには実はトレモロロックの機能が付いていて、その機能を使えばユニットを全く動かなくすることも可能です。
今回はチューニングの安定って事で、トレモロの動きを完全にロックしてしまうセッティングに直しました。と言っても、ドライバー一本で出来るので画像等が残ってないのですが。

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このブリッジって、固定式じゃないのはオーナーさんにはお馴染みかもしれませんが、アームの動きに連動してヤジロベーみたいに前後に動くようになっています。またそのブリッジの動きの範疇を超えてブリッジサドル上を弦が滑って行く為、チューニングの中立点が保ちにくく、極めてチューニングが狂いやすい構造となっています。写真が少なくて中々伝わらないかもしれませんが。

サクッと分解した所。オーナーさんの手によってブリッジスタッドの中にティッシュが詰めてあり、ブリッジが動きにくくなるように加工してありました。

今回の依頼ではブリッジをレスポール等に使われるチューン・O・マティックに交換するのが目的ですので、スタッドも慎重に抜いてしまいます。

今回用意したブリッジは後藤ガット製のブリッジでナッシュビルタイプのスタッド有りの物です。
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このブリッジは安価ですがチューニングの安定性が良く、調整幅が広いのも特徴です。
このスタッドは実はジャガーのオリジナルの物にはサイズ上合わないので、スタッド穴を一旦埋め戻して、再度開け直します。
作業の詳しい内容は随分昔の記事になりますが、履歴が有りますので、こちらをご参照ください。
http://repairtech.seesaa.net/article/19345031.html
実の所、今回の分は写真を撮り忘れています。
又、このブリッジを使用する場合、ネックの仕込み角度が足りなくなる場合が多く、弦高とブリッジ部のテンションを稼ぐ必要が有ります。この個体もそれに該当しましたので、ネックポケットの加工し、約1度ネックの仕込み角度を上げました。

その他、ジャガーの場合、某社のテンションバーを増設しているケースも見受けられますが、個人的にはアレを使わずにテンションコントロールをして仕上げる方が、音はジャガーらしさが残ると感じています。今回のご依頼の方向から行くと、テンションバーは付けない方がベターで有ると判断しネック角度を起こしました。

次に電装系も全て引き直し、PU交換もご用命の内でしたので、再利用できない部品は全て手配して交換していきます。
今回で有ればPUセレクタースイッチ及びローカットスイッチ VOポット等ですね。

まずは外部ノイズ対策で生産時から塗られてある導電性塗料が不完全な為、重ね塗りでキャビティーを完全にアースに落とせるように加工します。
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導電性塗料を散布してから、卵ラグをキャビティーにビス止めしアース用配線を這わせます。
このとき使う配線はかなり良質な物某社の物を使用しています。そうしないと又ノイズが出てしまう事も有りますので。

そして電装系をパーツを交換していきます。
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今回は6弦側のプリセットコントロールは使用しない為、ダミー配線状態で信号は送りません。

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今回スイッチ/ポットコンデンサ/ジャックは良質なアメリカ製を使用し、再配線を行いました。
この状態でも電気楽器としては随分状態が回復したかなと思います。

そして今回最もお金が掛っているという面ではPUでしょうか。
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セイモアダンカン社のジャガーシリーズHOTを使用して組み込んでいきます。
ただこのPU、カバー、ヨーク等は標準では付属しない為、オリジナルの物を再利用しました。
音はと言うと、ハイパワー版と言う事も有って、かなり出力高めでからっとした音がポイントです。
コレ結構私個人的には好な音がしまして、自分のストラトのフロントにヨーク無しで使っていたりします。

並行して、ネックですが、フレットがずいぶん減っておりましたのですり合わせを行います。

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本来であれば一部だけでも打ち変えるレベルまで減っているのですが、こればっかりは予算が有りますので、今回は擦り合わせで対応しました。この楽器では次回のフレット消耗時は完全に打ち変えとなります。また、写真は無いですが、ナットはこの後交換しております。

そんな一連の作業を終了させたら組み込んで。。。

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作業終了です。

結構写真を撮ってるようで撮れていない為、伝わり難い所が多くなってしまいました。

S様ご依頼ありがとうございました。
またのご用命とご愛顧の程お待ち申し上げております。
posted by IRP Products at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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