2006年07月17日

楽器を作ると言うこと

さてまた記事の投稿の期間が開いてしまっていますが。

最近、「作ったギターは売ってないんですか?」と言うメールを幾つか頂きまして、個別対応させていただいておりました。
そのことに関してちょっと今回は書いてみようかなと思っています。

さて、「作ったギター」に関してですが、現状完全ハンドメイドの楽器は個人的な分も含めてお売り出来る物は有りません。というのも、時間の関係で年間1〜2本程度しか作れない状況な物ですから・・・・さらに有り難い事に、作っても作っても製作中に買い手が決まってしまって、BLOGでは発表していない感じですかね。(製作中にも関らず信頼して買って頂いた友人や、ミュージシャンの方々に感謝!)

メーカーに勤務し始める前位からの経験を利用して作り初めまして、ぼちぼちと個人的に作って大した数にはなってません。(メーカーでは冗談抜きで物凄い数の物に関わりましたが)
大型機械を使い、作業場を作って、製作専業にすればもっと数を増やせるでしょうけど、それはそれで又ちょっとやりたい事(仕事)から焦点がずれて行ってしまうので、現状中々手が付かないといったほうが良いでしょうか。

さて楽器を作ると言う事になると、作業工程が非常に多岐に渡るのですが、オールハンドメイドとは文字通り「全てを手作り」と言う意味です。
私は全てを手作りするにはまだ知識も技術も自分で満足出来ていません。
コンポーネントパーツを買って来て、組み立ててばんざーいって言うのは器用な人だったら有る程度誰でも出来ると思っています。

最低限の手作りが無理な物(ペグ・電気パーツなど)に関しては購入しますが、他のものに関してはPU(PUに関して素材は買って来るしかないんですが、せめてワイヤリングは・・と)に至るまで、手作りでやってしまわないと気が済まないんですね。

「音楽ツールとして楽器の精度を高める事」

これこそが、私のやりたい事なのです。ある種、自己満足と取られる方も居られるかもしれませんが。。。。。

そこで前記のやりたい事の焦点に話が戻りますが、
楽器を(PUやアコギなど)全てハンドメイドで!と考えると、相当耳を鍛える必要が有るんです。
レコーディングエンジニアの方とか、おっそろしく耳が良い人と仕事すると、自分の耳と感覚にまだまだ納得できないと感じることが多くあります。

そこで、手作りと言っても、耳を鍛えずに作った「判断基準が甘い物」は宜しくない・作りたくないと思う訳です。

そういった・・音楽的な耳を鍛えるのには、よく音を聞き、修理の仕事をたくさんこなし、ミュージシャンの意見に耳を傾け音楽体験(この書き方合ってる?)を増やすのが今の段階では良いんじゃなかろうか?と言う考えなんですね。

そんな訳で、現状、製作はスローペースで行っていますが、対外的にはしていません的なお答えになってしまいます。こう言うやり方だと全く儲からないんで辛いんですが。

まあでも基本、自分の事に関しては、拘りとか信念とか哲学とかそう言うものがまだ固まってないですから、1年後には上記の全てを覆すような、ぜんぜん違う事言ってるかもしれませんけれども。
posted by IRP Products at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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