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2016年04月30日

生存報告2016年上半期

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普段の私は、貿易関係業務に置いて腹芸一発で大体の事を乗り切る、大嘘の世界で暮らしているのですが、楽器関連事業に関してだけは嘘がつけない性質で、良く言えば器用貧乏/採算度外視等と言われたりしたり、こう言う仕事の場合、書ける事書けない事なんてのも結構ある物で、ここ何年か、地下に潜って公にしてこなかった案件の幾つかを公開しようかなと思います。

と言うのも、契約だとかそんな面倒臭い仕事は実の所、全案件」の4割程度で、それ以外は大抵フリーに記事を書いて良いにもかかわらず、私自身が忙しい事も有ったり、して記事をアップしてこなかっただけなのです。生存確認のメールを下さる方が稀に居らっしゃるのですが、生きてますし、リペア事業も順風満帆とは言えませんが、それなりにこなしている次第。

では一体何をやっていたかと言うと、日中の殆どの時間を貿易事業に費やしており、それが事の他、面白かった為どんどんのめり込んでいき、楽器の方に割く時間配分が減っていたと言うのは事実です。

そんな仕事の幾つかをご紹介。
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@某社のPVの撮影等の手配。
プロデューサーには何パターンか居ると思うのですが、この時の私の仕事はとにかく人をマッチングしてビデオを撮ると言う仕事に徹していました。まあ実際そこまでが勝負なので、収録の日はスタジオで立ってればいいだけなんですけどね。

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A人生初の自分喋りの宣材コメント録り等を。その後、この音源は幾つかのバージョンを自作し、色んな所で使っていたりします。イメージはスーパーの魚屋の呼び込みテープみたいな物。
これはこれで面白かったなあ。

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B某ギタリスト様からのご依頼で某社ヴィンテージラックマウントエフェクターの制御モジュール製作。
これは物凄く勉強させられたと言いますか、ヴィンテージ機器を今のシステムに混入使用させる為のマッチングインターフェースの作成でした。これを行う事によってデヴィッドギルモア的なS.O.S(サウンドオンサウンド)を構築出来るので、技術的に非常に勉強になりました。やっぱり楽器店様が売れる商品を作ってくれと依頼してくる仕事も大事ですが、こう言う個人の為だけに存在するワンオフ機材を作る事が出来たのは、ある種の自信に繋がりました。

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C何年かぶりにギターテックで現場復帰した事。
やっぱり現場でミュージシャンと話しながら、音を作るのは楽しいと再確認。しかしまあリハとバラしはやっぱり何回やってもきつい。これも今後は機会が有れば展開として非常に面白いので、どんどん再開していきたいと思う所存。

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D友人のプロデューサー/ディレクターからマッキーのラックマウントミキサーを譲り受ける。
これによって、信号の並列処理実験がやりやすくなったので、前まで使っていた自作ミキサーは取り敢えず引退へ。そもそもミキサーって最近は高くないから、自作する程の事は無いんだけど、マッキーは流石に期待通り/ブランドイメージ通りの音質。そしてリアンプモジュールも完全に受動素子のみのアナログで組んである為電源要らずのエコな子。そして高音質保証。なぜなら設計元が価格の超お高いリアンプユニットのコピーだからですが。自分的に改良したい点は幾つかありますので改良をすれば、完成。こう言う自分用の自作物はいつまでたっても完成と言うか終わりが見えないですね。

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Eとまあマッキーのミキサーを導入してから家でリアンプや軽いデータ取りのデモを録る事が多くなったためコンデンサマイクを購入。所がコレはアマゾン辺りで売られている大安物で、改造したら超高額マイクと渡り合える等言うかなり飛ばし気味の記事をネットで見た為試しに購入。ノーマルとその記事通りの改造後だと確かに雲泥の差では有るけれど、後は好みの世界。以上。

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F相変わらず楽器内蔵用プリアンプの引き合いを沢山頂戴してまして、写真の物はちょっとした増幅機能を持たせた、高音質バッファーになります。この後も少し注文が続いた為、増産したのですが、増産した途端、発注が止まり在庫化すると言う、まあいつものスパイラルですね。でも音質は色んなミュージシャンからのお墨付き。

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Gとうとう、オリジナルPUの開発に乗り出しました。
長年ここがこうだったらいいのにな〜と言う部分について改良を加えました。未だプロトタイプ第一弾ですので、これからもっと改良を進めて良い物に仕上げたいと思っています。因みにヴィンテージPAFクローンから、IRP発案の完全カスタムハムバッカーの2機種です。

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H2004年あたりから、これまでご愛顧頂いていた楽器内蔵型ミッドブースターですが、諸般の事情でもう2スタイルのミッドブースター回路を追加する事にしました。旧タイプは今の在庫が掃ければしばらく完全受注生産型に切り替わります。長い間私の生活を支えてくれた回路でしたので、在庫をゼロにするのは、誠に名残惜しいのですが、、何せ新型の方がずっと音が良いんだもの。それはしょうがないですよね。これは幾つかのミュージシャン様とのディスカッション/使用実験で実証済みです。因みに増やすスタイルの回路でもう一つ。これは楽器内蔵用オペアンプワウです。80’S当たりのギタリストが好んで使っていたあのトーンが手元でコントロールしやすくなるので良いのではないかと思い、開発しました。ご興味が有れば是非お声掛けください。

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Iヴァイオリンを譲り受けたのですが、その方所有の別のヴァイオリンを修理してほしい等と言う、私にとって珍しい話が舞い込んできました。昔から思っている事ですが、ヴァイオリンの製作家/修理家とギターの製作家/修理家とは、世間的にも扱い的にも大きな隔たりが有ると思うのですが、こういう職性の垣根を越えて依頼を下さる方は物の本質を見据える力を持ったお客様なんでしょうね。

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Jそんな訳で相変わらず、大阪港区や難波、新地、本町界隈で大酒を飲んでます。酒は癒し。

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と言った所での生存報告ですが、如何だったでしょうか、これらは特段この上半期だけの話では有りませんので、何年か前の話も交じって、ほんのごく一部に過ぎません。こんな暮らしをしてますが、もし楽器の修理等ご用命頂ければ幸いです。


posted by IRP Products at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする