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2011年04月10日

コンデンサが無い!

とうとう恐れていた日が来ました。。

弊社のミッドブースターに使っている、カットオフ周波数を決める一番重要なコンデンサを製造販売しているメーカーが倒産しまして、まったく同じ性能を持った物が作れなくなってしまいました。

実はそのメーカーが半年以上前に倒産した事を知って、すぐに在庫押さえに走ったのですが、弊社の生産数とのバランスを考えると余りに大量の在庫は持てませんでした。当然これまで施工させて頂いたお客様用の補修部品の為の在庫も必要な訳ですし。

コンデンサの数値が合数であれば理屈上同じなのですが、ことギターの部品ですとかオーディオに詳しい方ならお分かりになる所でしょうが、音色の問題がございまして。これが音的に行ける感じの新しいコンデンサですと、サイズやプリント基板レイアウトの兼ね合いでパチ組出来ないのですね。

と言う事で、基板レイアウトを新しくして基板を発注しなければなりません。。。

こういう事にほんとに弱いのが個人商店のつらい所。

ってなわけで、今後はもう少し別の切り口で、汎用部品だけで成り立つミッドブースターもプロダクトとして用意しようかなと考えております。

例えば従来よりご希望が多かったブーストポットとバイパススイッチの同居、更に基板一体型。カットオフ周波数を弄れる仕様にする。等。

実はもうほとんど回路の設計は出来ているのです。が、こちらの設計意図どおりに動かせる定数のスイッチポットが無いんですね。。それが有れば一気に基板まで起こしちゃうんですが。。

例のギターなんかに使われるスイッチポットの製作元って、変な定数のミニマムオーダーを受けてくれるんでしょうか。というか、アレはどこで作ってるの?と言う事で、現在精意調査中です。今しばらくお待ちを。

と言った所で、本日はここまで


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2011年04月04日

部品の購入や持ち込みに関し

最近よく頂くお問い合わせに関してblog上からご返信申し上げます。

Q:部品の購入に関し、持ち込みは可能ですか?

A:可能です。
とあるリペアショップさんだとかは部品の持ち込みを受け付けないそうですが、それは新品の自社手配部品を修理時に販売して、販売益を修理費用にオールインする事で修理費用の単価を下げて、価格競争しているケースが有る為だと思われます。

別に商売として何ら問題が有る訳ではありませんので、何も言及する事は有りませんが、弊社はそういうスタイルでの収益は最初から見込んでおりません。

例えば、ネット通販や実店舗でお客様が手配する方が安い場合はどんどんご手配なさった方が良いと私は考えております。配送先を弊社指定の住所にして頂けば余分な配送コストも削減できるかもしれません。

Q:中古の部品の再生をお願いしたいのですが。。

A:ある程度可能です
これも他のリペアショップで断られたケースで弊社に話が回ってくる事が有ります。
修復する事自体は別に何ら問題は無いのですが、却って高くつく事が多く、一般的には新品の同規格の物に交換される方が機能的にも良い事も有ります。

但し、現在もう生産されていない部品(よくある案件ではブリッジ)などをオークションでお客様が入手し、2個一でレストアしてください。と言ったご依頼であればいつでもお請け致します。

これが多くのリペアショップで断られる理由は、部品が破損した際の保障が出来ない為。。である事は通常の商売をやって暮らす社会人の方ならご周知の事かと思います。
こういった依頼は当然弊社にとってもリスクを負った仕事となりますが、私個人としては、金物部品のメンテナンスが好きであったり、直してまで使いたいというオーナーさんの愛着と気持ちを大事にしたいのでお請けするのです。

同様に、古い部品を使って組み上げてほしい。。。といった要望にもお応えできます。
最近はあまりないですが、フロイドローズのFRT-3と言った独特のブリッジは現在では中古品しかありません。例えばブラッドギルスモデルが欲しい場合、それを完成に導くには中古品でしか達成できません。そういった事を考えると、やはり中古部品の組み込みはお請けしませんといった姿勢を弊社ではとりません。


但しサビで固着してしまった物等、物理的にどうにもならない事が起こっている場合や、消耗により通常機能が損なわれている物、特殊ビス等の欠品部品が有る物は手が打てません。そこだけはご承知置きをお願い致します。

と言った様な所で本日はここまで
posted by IRP Products at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月02日

東日本大震災に関し

この度の東日本大震災にて被害に遭われた方、そして今なお苦しみの只中に置かれている方に対し心よりお見舞い、尊い命を失われた方に対しご冥福を心より申し上げます。

地震発生よりずっとblog記事にて発信していく事をせねばならないと想い続けてはいた物の、あまりの惨状に言葉を失い、立ち尽くし、無力であればある程、こうして文章を書くという事が出来ずにいました。

幸か不幸か、私の様な零細個人商店にもご覧のBLOG/HPというコンテンツが有り、尚且つ、これが幾許かのお金を生み、口を糊する事に役立たせて頂いております。

これは一重に皆様からの厚いご支援の賜物であり、心よりの御礼を申し上げる次第でございます。


3月11日に起きました東日本大震災に関し、情報収集をするにつけ、私個人でも何か役に立てる事はないのだろうか?と思うに至り、2月分の弊社での売上確定後、全額個人として日本赤十字の方を介し寄付させて頂く事に致しました。


それに付随し、公共社会に参加する人間の社会性と義務と義憤心その他諸々、他にも私が出来る事が有れば継続して支援が出来れば。。と考えております。

私が持てる力で出来る事としては、この度被災された方や破損した楽器/機材の修理を通し、心のケア等の側面から支援出来ましたら幸いでございます。

どれだけ続けられるかわかりませんが、被災された方の楽器のメンテナンスを引き受けさせてください。時間はとても掛かりますし、そもそも今楽器がどうこうなんて言ってる場合じゃない!と言う方が大半なのかもしれませんが、高額部品の交換を伴わないメンテナンスの範囲であれば無償でお請けします。
(ヴィンテージの修理や、ボディー割れ/ネック折れ等は要相談とさせてください)

ただ、こういった事を始めますと、被災の線引基準により大変なトラブルに発展しかねない事も重々承知の上です。慎重に打ち合わせをする事と、この辺りはもう人の心の可能性と温度に賭けています。
なんとか支援に参加できれば。と思います。


この記事をアップするに当たり正直身内からの猛反対が有ったのは事実ですが、しかしながら私が出来る事は恐らくこれ位の事しかできないのではという事で、反対を押し切って始める事にしました。


人々が永遠に同じ相の下で共にあらん事を願います
posted by IRP Products at 15:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする