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2006年10月20日

Super Wide-Range Cableのその後

Super Wide-Range Cableと言う記事を先週アップしてから、本当に沢山のご注文を頂きまして、ありがとう御座いました!

 当初予測していたよりも遥かに多くの注文を頂いてしまった為、線材の仕入れの都合や、他の作業との並行した製作作業が出来ず、丸1日の製作日を作って対応させて頂きまして、やっと2日ほど前に初期注文分の製作を終える事が出来ました。
 記事のアップ後早い段階でご注文頂きましたお客様を少しお待たせする事になってしまいまい大変ご迷惑をお掛けしました事をお詫びいたします。

さて、早速お客様からレビューを頂きましたので、幾つか紹介いたします。

東京都Y様から頂いたレビュー
ケーブルレビューY様.PNG
(サムネイルをクリックして下さい画像が拡大します)
一部ケーブルのブランド名のため伏字にさせて頂きました。

札幌のI様より頂いたレビュー
ケーブルレビューI様.PNG
こちらも一部ケーブルのブランド名でしたので伏字にさせて頂きました。

今後も随時レビューをお待ちしております。

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 今回結構な量のケーブルを作ったんですが、せっかくご注文頂いたのに流れ作業的な製作ってのは気持ちの良いものではないので、一本一本チェックしながら作ってたんですが、長時間やってると、やっぱり途中で耳が死んでくるんですねー。

 特に指向性に関する部分(今回はケーブルに方向性を持たせています)の変化が判り難くなるって言う事で、耳がやばくなってきた辺りで、指向性チェッカーなるものを作ってチェックしながら作業してました。
ケーブル指向性チェッカー.jpg
 自分用のチェッカーなんでかなり脱力な仕上がりですが、スイッチ一発でケーブルの方向性を変えて、瞬間的に指向性における音の変化を確認出来るようにしたって言う代物ですね。

 単にギター配線用フェイズスイッチの応用ですが。

 廃品パーツとモールドケースだから¥300も掛かってませんが、これが有るのと無いのとじゃ作業効率が随分違います。この指向性のチェックってケーブルをアンプから抜いて向きを変えてって言う作業が面倒だから思いつきました(笑)
 これのおかげで今まで気が付かなかった事もハッキリ見えてきた感じが有ります。久しぶりに作ってよかったなーと思うテスト機材でした。

と言ったような所で、本日はここまで!

ご注文頂きました皆様ありがとうございました!
引き続き製作の方承っておりますので興味のある方はメールにてご連絡下さい!


posted by IRP Products at 21:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 楽器ケーブル関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月10日

Super Wide-Range Cable

今日も更新しますよー、時間が取り易い今の内に纏めて更新しちゃえ!的な(笑)

さて今回はお客様からご依頼を頂き製作したケーブルを紹介しようと思います。
 
ケーブルの製作方法(プラグの取り付け方等)その物は、
諸々ケーブル製作の御依頼
ケーブルの皮膜剥き
上記の記事ご参照ください。

 早速ですが、今回は製作にオーディオ用のケーブルを使い、楽器用ケーブルとしては上から下まで余す事無く伝送する物と言う事で、Super Wide-Range Cableと名付けました(お客様のD様命名。ありがとう御座います)
スーパーワイドレンジケーブル.jpg
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)

 どんな物でも製作には対応出来るのですが、今回は銀メッキ材を使用した2芯シールドケーブルに方向性を付けまして、お客様のご希望の仕様通り、ノイトリックプラグのL・Sを取り付けた3メートルの物です。
 
-----------------以下ちょっとだけプラグの説明-----------------

 フォンプラグに関しては色んな選択肢が有り、プロオーディオ用途の物なども使用は可能ですが、あまりに入手性が低い物や、高精度ゆえに耐久性の低い物を使うのは、長期的なメンテナンスの事や、ラフに扱われがちな楽器への使用と言う事も考え合わせて、私個人が良しとしない為に、あえて汎用品の中から良質な物を!との理由からノイトリック社製プラグを主に使用しております。

 因みに最近ノイトリック社のフォンプラグがモデルチェンジしまして、上が旧型で太く、下が新型で細くなっています。
ノイトリック形状比較.jpg
 新型は幾分スリムな形状でスタイリッシュになった感じですね。

 稀にフォンジャック間がかなり狭く設計されているラック機材なんかが有りますが、今までそう言うラック機材に旧型を使っていて、隣り合うプラグ同士が干渉してしまった様な場合でも、スリムタイプは難なく使用出来そうですね。そんな訳で今回のモデルチェンジに伴い、当方で使用する物も今後は全て新型に変更になります。 

-----------------プラグの説明終了-----------------


 で、音はどうなのよ?と言うと・・・一言で・・・かなりワイドレンジでフラットですね。

 シングルコイルのストラトに繋ぐと恐ろしい位の解像度で、上から下まで余す所無く音が出て来ます。ギャコーンって弾くとホントその通り出て来ると言う感じでしょうか。逆にそう言うのが苦手な人が居るかもしれませんが・・・・
 他には、高域がきっちり出ている為に、中域が少し薄れてしまう様に聞こえる事も有るかも知れません。しかしながらそれが本来のPUの音かもしれませんし、そういう意味でもフラットにかなり近くなると考えられます。
 
 ハムバッカーPU等との組み合わせに於いても、上記のようなイメージはそのままで、PUや内臓プリアンプの音も素直に出してくれます。更にPU出力に対しての追随性が良い感じなので、ハイゲインハムバッカーPU等にありがちなタッチレスポンスが埋もれると言った様な事も無く、スカッと抜けてくる気持ち良さが有ります。

上記インプレッションはベースにおいてもほぼ同じで有効な様です。

 とにもかくにもコレは凄い素直な音のケーブルで、楽器の電気パーツの質や、弾き手のタッチまで如実に出て来ますよ〜
楽器仮接続.jpg

ケーブルで色々お悩みの方
いかに素直にアンプに信号を送ってあげるかを日々研究されている方
とにかく良いケーブルをお探しの方


こんな方々には一度使ってみて頂きたいケーブルだと思います。

興味のある方はメールにてご連絡ください。

本日はここまで!

追記、HP構築にあたり特設ページをご用意いたしました
http://i-r-p.net/cable/
こちらもご参照下さいますよう御願い致します。
posted by IRP Products at 15:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器ケーブル関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月09日

多チャンネルLOOPペダル製作

今回はいつもお世話になっている、埼玉県のギタリスト澤野様からのご依頼で製作した多チャンネルLOOPペダルのご紹介をしましょう。

澤野様多段LOOPペダル叩き台2.PNG
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)

 今回も色々スイッチの機能や位置等の細かい打ち合わせを行いながら、こんな風な感じの物を作ることになりました。ザックリした図を幾つか作ってそれを元に打ち合わせます。3LOOP+フルバイパスでパッシブと言う機能を持った多段LOOPペダルですね。
 
 因みにLOOPペダルって、製作に掛かる時間の殆どがレイアウトを決める作業と言っても過言では有りませんので、その辺の詰める所に関してはぎりぎりまで精査します。無茶なレイアウトで頼まれて安請合いしますと、非常に使い難い代物が稀に出来上がったりしますんで(笑)
 
 で、その後材料を仕入れ、きっちり寸法出し後に製作に入るだけです。

澤野様多段LOOPペダル穴あけ.jpg
 今回もタカチ社のアルミダイキャストケースを使いますが、このケースは外形がハモンド社の同質の物と比べ、ちょっと癖が有りまして、ケースの側面が底面+上面に対して直角では無く、コンビーフの缶の様に少しテーパーが付いてます。
 その為、パーツ穴の位置決めがちょっとやり難かったりするのですが、個人的にタカチ社の物の方がエッジに 丸みが付いていて好きなので、私は良く使っています。

 ってな所でサクッと穴開けを行い組み込みます。

澤野様多段LOOPボックス完成1.jpg
出来ました。
 
 このお客様の澤野様は以前パッシブVOペダルver2のご依頼を頂いた事が有りますので、前回のご希望や配色を踏襲した様なラベルを製作してみました。
(そのうちラベルの製作の方法も記事にしましょうか)
 
 使う配線材やジャックも一般的に良いとされているスイッチクラフト等の物を使って製作しました。

澤野様多段LOOPペダル完成2.jpg
完成してフルにケーブルを繋ぎ込んだらこんな感じでしょうかね。


 ご依頼頂いて、完成したのは8月くらいでしたか・・・もうすでに何本かのライブで使って頂いている様で、「音質の変化も殆ど無しで、踏み分けも非常にやり易い!」と言う評価を頂いて、澤野様のHPの日記(日々の糸巻き2006年09月15日)の方でもご紹介頂きました。

澤野様 御依頼頂きまして有難う御座いました!
今後とも宜しくお願い致します!

それでは本日はここまで!

ご依頼頂いた澤野様のHPはこちら
澤野隼土 Guitar Sawy Room
posted by IRP Products at 18:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月08日

エフェクターの修理を幾つか纏めて

 最近は随分涼しくなってきて、かなり過ごし易い日々が続いていますので、かなり集中して作業出来ています。そのおかげで何とか夏の遅れも解消されつつある今日この頃ですが、皆さん如何お過ごしでしょうか。

 体調のアレやコレやで、暫く木工が出来なくなった分、営業も兼ねて外回りと打ち合わせへ頻繁に行っているのですが、この間某アーティストのバックバンドメンバーのベーシストさんに久しぶりにお会いしたので呑みに行く事になり、居酒屋に向かう途中、これまた偶然、昔すごいお世話になった某舞台監督さんとも出くわしまして、3人で色々呑みながら話し込んでたんですが、皆、立場は違えど色々今の音楽関連の仕事には何かと腹に一物を抱えてたりするみたいですね・・・・なんとも抜けの悪い酒になってしまった様な感じですが・・・・

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さて、表題の作業内容に入っていきましょうか。

私、実は楽器以外にもエフェクターも結構な数を治していたりします。

 そう言うスタンスの為か、あるブランドの代理店様から「(あるブランドのエフェクターの)修理が発生した場合のリペアを引き受けて下さいませんか?」と言った様な有り難いお話を頂いたりして、非常に嬉しく思って居たりします。

 と言った様な所で、今まであんまり載せていなかった修理例の一部をご紹介する事にしましょう。(今回は詳しい作業内容は無いですが)

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posted by IRP Products at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする