2006年08月27日

アコースティックギター用PUのミキサー回路

夏の暑さもひと段落着いたようですが、台風が来ると気圧が下がって妙に辛い今日この頃です。

ここ数日、前にも記事で書いたアコースティックギター用プリアンプの製作をやっていました。
製作その物の記事は有りませんが、紹介だけしようかなって事で、今回の記事になります。

 話の発端は、「アコースティックギターをエレアコにしたいんだけどどうしたら良いでしょう?」的なご相談を頂きまして、その打ち合わせ等細かい事をやっていたのですが、その際に、数種類のPUを混ぜてアウトプットできたら良いのに〜等々のお話が有りました。

 その結果、こちらも色々考えてみた所、ご相談頂いたお客様は、押尾コータローフォロアーな感じの方なので、それだったら奏法的な事も考え合わせたらコンタクトPUとマグネットPUを混ぜるなんてのも良いですよね〜と言うご提案をさせて頂いた所、そのままの案が採用になりました。
 
 ただ、パッシブの物同士を単に混ぜるのは各PUによる音量バランスの問題や・・数種類出力の後、外部ミキサーで混ぜると言うのは利便性に多少問題が有ったりしますので、今回は楽器内蔵用アクティブミキサーを製作して、楽器内部で混ぜてから出力すると言う方式を取る事に。

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2006年08月15日

EMG-SAの取り付け

さてさて、今回は表題の通りEMG-SAの取りつけ作業を記事にします。

事の発端は、こちらをよく覗いて下さる six_life_nine_death様から(以前当方で記事にしましたRoland G-707のメンテナンスシリーズのオーナー様です)「EMG-SAを中古で手に入れたんですが、取り付け中配線が判らなくなった上にノイズ塗れになってしまったので助けてください〜」と言った内容のSOSメールを頂いた事に始まりで、当方で取り付けると言う話になり、ご依頼頂きました。

S様BT到着時.JPG
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)
これ、フェルナンデス社BUCK-TICKモデルですね。ご覧の通り電装系は空っぽですが、非常に綺麗な状態での入庫でした。

とりあえず今回はPU取り付けと配線だけですから、サクサク作業します。

S様BT元配線.jpg
これが一応同梱頂いた元配線ですね。six_life_nine_death様も相当てこずったらしく、大変な状態でした。が、ポット以外は再利用が効きそうですので費用も安く押さえる事が出来ますねー。
(正直な話、楽器屋さんで売ってる色付ミニトグルスイッチって不当に高い気がします。。商売上有る程度仕方ないと言うのは解ってるんですが)
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2006年08月14日

残暑お見舞い申し上げます

今年も気が付けば暑中見舞いをすっ飛ばして残暑見舞いの季節になってしまいました。
例年、お客様に暑中見舞い・残暑見舞いを出しているのですが、いつぞやのHDD破損の影響でお客様の住所禄を数年分失くしてしまいまして、今年はちょっと出せそうに有りませんので、とりあえずBLOGの方から残暑見舞いのご挨拶を申し上げます。
(私信:某所お住まいのKanakoさんへ。メールが帰ってきてしまいます。近いうちにでもまたメール下さい〜)

残暑見舞い2006

さて、ここ数日、アコギ用のプリアンプを作って下さい!って言うお客様の依頼で、色々シミュレーションに明け暮れていた感じがするのですが、
A様開発中回路画像
画像はプリントスクリーンですが、こんな感じですかね。
(これはまだまだ途中で一部分でしかありません。まだシミュレーション段階ですから、細部の事は突っ込み無しでお願いします)
この手の事はやり始めると時間がいくら有っても足りなくなって来るのが歯痒いのですが、とりあえず画像の部分以外にも色々回路を足したり引いたりして日が暮れる感じでしょうか(笑)
実際、ここから回路を作るのもまた一苦労なんで、そろそろ実物を作り始めないとなーと思っていますが・・・なんかもう一つ腑に落ちない点が有るのでそこを詰めていると言った所でしょうかね。

といったような所で本日はここまで!
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2006年08月07日

フロイドローズ用のアップリセス

夏が暑いのは当然なんですが、今年はなんだかまだ過ごしやすい気がするのはなぜでしょうか。

 さて、今回は古くからの知人にフロイドローズのアームアップ用リセスを掘ってくれと頼まれまして、その作業+関連作業を記事にする事にします。
  
 80年代初頭、ヴァンヘイレンがフロイドローズを使い初めて華麗なアーミングを決めた事ががきっかけで世界的に広まりましたが、その登場初期はボディートップにユニットをベタ付けしてしまい、アームアップをさせないか、シンクロ同様にユニットの後段が持ち上がる形でアームアップに対応するのが常道で、ユニットの厚さが増す分や、さらに弦高調整の為に弦がボディートップからずいぶん離れるセッティングが主流だったそうです。
又、ネックの角度や仕込みの深さの変更も必要だったり、とにかく搭載には手間の掛かるユニットでした。
当然ヴァンヘイレンののギターもそう言うセッティングになっていましたが。

 所が、こういったセッティングのギターを弾いてみると解るのですが、弦がボディーから離れ過ぎていて、ピックがかなり引っ掛かり易く、特に1弦のアップピッキングでピックがボディー側に入り込みすぎて、弦が切れてしまうといったトラブルもよく有ったそうです。

 そんな中、色んな技術者やプレーヤーが意見を出しあって生まれたのが、現在の様なボディーがユニットの形に掘り込まれて、ユニットがボディーに潜るような方式工法だったりします。
 これが近年(と言っても、もう10ん年以上経ってますが)では完全にスタンダード化しました。この工法を取る事で、アームダウン/アップの音程差もそれなりに確保した上、ネックを深く仕込め、ボディートップでの弦高が下がり、良い事づくめな感じがしますね。音に関してはちょっと中域が抜けてすっきりしてしまう気がしますけれど・・・・・

 そう言えば、スティーヴヴァイはザッパバンドの頃に、自分でブリッジ下を削って同様の事をやってましたね。完全にユニットが潜る形ではなかったと思いますが。

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2006年08月02日

フェルナンデスストラトのオーバーホール

今回はもうずいぶん前に行った作業の記事を軽くアップしましょう。

 ある筋では非常に有名な作曲家さんのギターをお預かりして修理を行いました。
 
 と言うのも、このギター、その作曲家さんのお亡くなりになった従兄弟の遺品だそうでして、一度あるリペアマンに修理に出されたそうなんですが、とんでもない仕上がりになってしまったとの事で、知人経由で私の方へにお仕事のご依頼を頂くことになりました。

I様フェルスト到着時全景
(サムネイルをクリックして下さい画像が拡大します)
中々面構えの良いギターですね〜

I様フェルストヘッド
ヘッドは70年代頃のコピーですね。
雰囲気的にはリッチーブラックモアが持っていた物をコピーしようとした感じでしょうか。
弾いてみると、結構キャラキャラとしたストラト然とした良い音がするんですよ。これ。
国産オールドストラト侮りがたし!って所でしょうか。

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posted by IRP Products at 19:11| Comment(1) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月01日

ステンレスネジの販売

夏の暑い中、どうも今ひとつ上手く行かない作業を行っている最中だったりしてますが・・・・

 さて今回はちょっと変わった趣向の記事にしてみようかと思います。

 私はネジは流石に作れないので外部業者さんへ発注をかける事になるのですが、ネジ類は単価こそ安いものの、業者さんが受付けてくれる最低発注数その物が量的に多すぎる為、毎度の事ながら大量購入になります。
 お客様に頼み込まれれば、ネジ一本からでも特注に出す事が有るのですが、多くの場合個人で在庫してても絶対に使い切れない様な物も当然出て来ます。
 しかしながら、そういった特注品は他に流用が効かないですから、中々どうにもならない事が多いのですが、今回は割りと何にでも使えるようなビス類ですので全部在庫してしまうより必要な方へお分けする為にWEBショップに出品しようと考えました。

以下はその記事になります。

☆一つ目☆
pg-screw.jpg
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)
PG用ステンレスビス1セット14本で(ストラトの前面本数+1)

 フェンダー系のギターをお持ちの方で皆さん結構お困りなのが、PG等を固定するビスのサビではないでしょうか。見える部分は元より、木部に埋まって見えない部分でも木部の水分等で錆びて動かなくなってしまうなどのトラブルが有ったりします。

そんなサビに対抗するのにお手軽な方法が

「ステンレス製のビスに交換する」(注釈へ)

と言う事なのですが・・・・

 実はこのPGビスの形状は、「皿」や「ナベ」と言った汎用性が有る物では無いらしく、ホームセンター等では殆ど売られていませんでした。(中には売ってる店もあるかもしれませんが)

 大手楽器店様の部品コーナーでも、ステンレスの物は殆ど売られていません。クロム鍍金類の物ばかりです。理由は生産時に殆どの楽器がクロム鍍金の物を採用しているからでしょう。

 今回の商品は、サビに困らされている等の声を耳にする事が多かった事や、当BLOGの方へサビの改善依頼を頂いていた事がきっかけで、当方で手配した物になります。
 記事の枕に有ります通り、在庫してしまうより必要な方にお分けする方が良いかな?と言う所で出品致しました。
 
 因みにビスは全ネジになっておらず、PG等のパネルの厚さ分だけネジが切って有りません。(その様に業者様へ依頼して作って頂きました)

☆★☆数量詳細★☆★
●14本セット(ストラト前面のパネル分が交換できる数+1本)
●数量に関してはご連絡下さい。柔軟に対応いたします。
●ニッケル色
●太さは約2.7ミリ×10ミリ(フェンダーUSA等に最適)
●フェンダージャパン等の国産楽器の場合、元が3ミリのビスが使われている事が有ります。
 その場合、ネジの効きが緩くなってしまいますのでネジ穴を埋め戻す等の処置が必要です。

 
サビでお困りの方いかがでしょうか?


☆二つ目☆
holllowset.jpg
フェンダージャパン等のミリ規格のサドル用ステンレスホロセット(イモネジ)
楽器一本分1セット

 フェンダー系のギターをお持ちの方で皆さん結構お困りなのが、ブリッジ駒等の弦高調整用イモネジのサビではないでしょうか。これが錆びてしまうと六角レンチが舐めて引っ掛からなくなってしまったり、汗によるサビでの固着等で弦高調整が不可能になってしまった経験がある方は結構多いと思います。

そんなサビに対抗するのにお手軽な方法が

「ステンレス製のビスに交換する」

と言う事なのですが・・・・

 実はこのタイプのイモネジはホームセンター等で1〜3ミリ程度の短い物や、錆び易い材質の物は多く売られていますが、ステンレスの物や3×10ミリなどの楽器に使える長さの物は殆ど売られていませんでした。 
 上記に加え、手軽に手に入れられる物も最近は種類が少なくなっている様です。
 その理由に関してですが、昨今機械設計においてイモネジを使う設計を避ける傾向にあるらしく、まして「3×10ミリ」などと言うイモネジを使う様な設計は行わないのが常道の様です。(機械設計の本職の方、本当の所はどうなんでしょうか?詳細等ご意見が有ればご連絡頂ければ幸いです)そんな訳で細長いイモネジ自体に汎用性が無くなって来ているのが要因の一つかもしれません。

 これもPGビスと同様でやっぱり楽器店でもステンレスの物は殆ど売られていません。オリジナルに準じたクロムメッキ系の物が殆どでしょうか。

 今回の商品は、普段からサビに困らされている等の声を耳にする事が多かった事や、当BLOGの方へサビの改善依頼を頂いていた事がきっかけで、当方で手配した物になります。
 記事の枕に有ります通り、在庫してしまうより必要な方にお分けする方が良いかな?と言う所で出品致しました。

☆★☆数量詳細★☆★
●12本セット
●ミリ規格(フェンダージャパン等の国産の物と同規格)
●1・6弦用のものだけ短くなっています
●シンクロやノントレ、テレキャスター、ベースにも使えます。
●ご使用の楽器のサイズが解らない等は、詳細をご連絡頂ければアドバイス致します。

 
サビでお困りの方いかがでしょうか? 

IRP-NET WEBSHOPにて販売しておりますので、


http://cart04.lolipop.jp/LA01487640/

こちらのリンク先からお買い上げ頂く事が可能です。

それでは宜しくお願い致します。

(以下注釈)
ステンレスとは、非常に剛性が高く、錆びにくい合金です。
詳しくは不動態皮膜等の金属の専門の話になりますので私では説明し切れません。詳しくは検索してみてください。
posted by IRP Products at 19:14| Comment(0) | TrackBack(0) | オリジナル楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする