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2006年05月06日

GIBSON J-45のフレット交換+PU取り付けなどなど・完結編

前日のGIBSON J-45のフレット交換+PU取り付けなどなど・その1の続きに行きましょうか。

ネックは終わっているので、次はブリッジ周りに行きましょうか。
(完成までの見通しを立てた上での作業ですから、この辺の作業は前日の記事と結構前後している部分があります)
今回、経年変化でボディーのおなかが出気味な事と、ネックの仕込み角度が他のJ-45より緩く作られているようで、弦高を弾き易い高さまでサドル頂点を下げると、ブリッジプレートにサドルが埋没してしまうと言う状況でした。(指板擦り合わせの段階でその事は判っていたので、多少ローフレットに向かって角度が付く様に削っては見ましたが)そのままだとブリッジピンからサドルへの弦の角度があまりに緩くなってしまい、音が緩いと言うか、宜しく有りませんので修正しなければなりません。そうなると・・・今後これ以上おなかが出る様であれば、リトップ、ネックの仕込み直しなどの作業になりますが、現状はそんなに酷く無いですので、ブリッジプレートの高さを低くして対応する事にします。
(ちなみにJ-45のブリッジプレートの表面は各弦の付近がボディートップからの高さは一定で、平面になっていまして、状態によっては3〜4弦部分のサドルが露出していても、1弦部分のサドルが埋没してしまう事があります。マーティン系ですとあんまりそういう事は無いのですが)

例によって作業前の写真がどこかへ行ってしまっていますが、
J-45ブリッジプレート切削1
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)
J-45のブリッジプレートにはビスが打たれてまして、その頭を隠す為にポジションマークが埋められています。今回表面を切削して高さを下げる作業には邪魔なので一旦外します。
折角外したからビスの増し締めもしておきましょうか。マイナス頭のビスですね〜

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2006年05月05日

GIBSON J-45のフレット交換+PU取り付けなどなど・その1

連日記事のアップが出来てますね(笑)

実際の所、写真が上手く撮れない、失くしてしまった、載せる許可が出ないなどで記事に出来ない作業が山のようにあるんですが、そのおかげと言うかなんというか、BLOGに載せている記事の10倍以上はトピックスになり得るネタストックが有ったりするんですね〜。
それにしても仕事の御依頼があると言うのは非常にありがたい話です。
皆様本当にありがとう御座います!

さて、今回は弾き語りで活動しているM氏からの御依頼でギブソンJ-45のフレット交換+PU載せ換え、フル調整と言う作業の記事になります〜。

元の全景写真を失くしてしまったので、ずいぶん前に拾った写真でまずは紹介してみましょうか〜
拾い物画像J45
(問題があれば即刻削除いたします。御連絡下さい)
こう言うギターですね〜
年代に寄ってはブリッジがアジャスタブルの物も存在しますが、今回お預かりした物も写真と同様の98年製のリイシューモデルで、通常のサドルの物です。
写真が無いのは残念なのですが、お預かりしたJ-45は全国を演奏旅行で回られて、レコーディング・作曲に愛用されてたとの事で、フレットが限界に達しており、ネックも狂いが出切った影響か波打っています。
そんなわけで今回はフレットの交換となり、それに合わせてPU・ナットサドルの交換も行います。

ちなみに激しい演奏活動がどれくらい楽器に風格を加えるかと言う良いサンプルとしてヘッドの写真を載せてみますが、
J-45ヘッド写真
写真では判りにくいですが、実物は本当に「ヴィンテージなんじゃ?」と言う位の風合い(迫力)が出ています。

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2006年05月04日

フィッシュマンレアアースの改造

お、なんか記事がまとまって書けてますね(笑)
普段からこのペースで書ければいいのですが・・・・・

さて、今回はフィッシュマン社から発売されている最近人気のアコギ用PU「レアアース・シリーズ」の改造の事を書こうと思います。
(ずいぶん前の作業なんですが、実の所、この記事は書こうかどうしようか迷ってました)

フィッシュマン国内輸入元・荒井貿易様の当該ページ
http://www.ariaguitars.com/jp/02prod/04fishman/01rareearth03.html

レアアース本体
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)
最近よく見かけるようになったPUですね。

レアアースをお持ちの方は判ると思うのですが、電源がボタン型電池でしてこれが今回問題を起こしているようです。
確かにボタン型電池は小型に実装できるので利便性が高いのですが、どうも電池ホルダーが弱いようで、ホルダーの保持力が落ちてしまったりなどが原因で、ライブ中に電池がボディー内に落下したり、ガリが起きたりと言うトラブルの相談が立て続けに持ち込まれてきました。
後、本体から出ている出力の線材の強度にも疑問がありますし、それも交換する事にします。

とはいえ本体を分解する内容が含まれてますんで、本質的な改造の方法には触れないで行く事にしますが、一応ちょっとだけ写真を・・・
T様・H様レアアース修理分解
今回作業した物はエアマイク付きのレアアースブレンドなんですが、これ本当に良く出来てます。
音も従来のマグネティックPUに比べれば雲泥の差で「リアル」です。
いやーこれはいいなあ。かなーり好感が持てます。定価は・・・(笑)
ところがこれを改造しようとしたら、かなり込み入った細かい作業なんですよね・・・

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2006年05月03日

個人スタジオ用マスターヴォリュームシステムの製作

昨日に引き続き記事の方をアップしていきましょう。

今回はある個人のスタジオ様からの御依頼で、コンパクトにラッキングしてシステムの再構築してた時にちょっと不便さを感じる部分があるのでそれを改善するにはラックシステムのマスターヴォリュームが有ればいいな・・・・後、出来れば安価に作ってください!と言う内容の記事になります。

それはシステム的にはどんな物なのかと存いますと、
F様スタジオマスターヴォリューム
サムネイルをクリックして下さい、画像が拡大します)
概略としてはこんな感じですね〜
このシステムを安価に作るとしたらパッシブの物しか選択肢が有りません。
パッシブだったら本当に簡単に作れるので問題は有りませんが。

詳しい打ち合わせ後に決まった今回の条件は以下の通りです。
@安価な事(1Uラックサイズ)
A入力はLR一系統でよい
Bメインの信号は二系統に分岐。それぞれのVOが必要
CLRのヴォリュームは一つのノブにまとめる
DRCAプラグでチェック用ラジカセ送りの分岐スイッチを付ける
Eチャンネル切り替えスイッチを付ける(ラインセレクターと同等)

ってな感じでした。

概ね簡単な御依頼なんですが、今回は結構厳しい予算の縛りがあるので、どうしても高くついてしまう1Uケースだけは廃品のラック機材のケースだけ再利用します。
細かい所では、LRchのVOコントロールを一つのノブにマトメてしまう事になりましたので、今回は1軸2連ポットを使ってLRを同時に音量調整する方向ですね。
あとは何の問題も無く簡単に実現できます。

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2006年05月02日

BOSS・PH-1の修理

ここの所ちょっとPCトラブルに見舞われてまして、記事が書けない状態になってましたが、やっと調子も戻ってきましたので、ゴールデンウイーク中にちょっとマトメて記事の方アップしたいと考えております。

さてさて、今回は何を記事にするかといいますと、
以前パッシブヴォリュームBOXver2でお世話になった澤野様からの御依頼で、BOSSの初期銀ネジのPH-1の修理を行うことになりました。

今回の症状は、
「ある日使っていたら、いきなりエフェクト音が出なくなったので何とかなりませんか?貴重な銀ネジの初期物ですし、この際多少音が変わってもいいですから!」
という事で、修理をお請けする事になりました。
ちなみに後2個ほど澤野様のエフェクターを同時に修理したのですが、そっちも後に記事にしていきます。

澤野様PH-1
(サムネイルをクリックして下さい。画像が拡大します)
うーん。OD-1程ではないにしろ、銀ネジのPH-1って結構貴重ですよね〜
さてチェックしてみますと、確かにエフェクト音が出ません。
この手のエフェクターが突然音が出なくなる又は異変が起きた場合は、配線の断線、基盤の半田部分の破損、OPアンプなどの増幅素子か、電解コンデンサに原因がある事が多いようです。
分解した後、ネットで公開されている回路図等の資料や、コンデンサなど色々調べてるうちに、最初の目算どおりクワッドのOPアンプがお亡くなりになっている様子です。後、電源周りの電解コンデンサも一個駄目になってますね〜

故障箇所さえ判れば後は簡単。交換するだけです。

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posted by IRP Products at 18:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする