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2013年01月06日

カスタムショップストラトへのミッドブースター搭載

本年2つ目の記事は前回同様の作業内容ですが、カスタムショップストラトへのミッドブースター搭載をご用命頂きましたのでその作業記事となります
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入庫時の姿はこんな感じで、フェンダーカスタムショップ製のストラトになります。
所謂アメリカンデラックス系の仕様となっているモデルです。

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実はこのストラトは既に某社にて改造を受けており、3シングルからSSHへ改造がなされていました。
PUは全てフェンダー製ではなくとある社外品のリプレイスパーツです。これは結構良い組み合わせで、良いバランスかもしれないなあと思ったのでデータとして私の資料に追加されました。
自分用のアッセンを組む時には大変参考になる組み合わせです。

今回は演奏曲目等の変化の都合で、それらのアッセンを全て交換してしまうと言う作業でした。

まずは全分解から。
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リアPUのキャビティーはハムバッカー用に拡張されています。

今回は3シングルに戻すのですが、キャビティーの埋め戻しは無しです。
このままアッセンの載せ替え作業に入ります。

その前に例によって導電性塗料によるノイズ対策を行いますので、マスキングテープにて養生します。
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こちらも厚めに導電性塗料を塗布し、ちゃんと塗膜がアースに落ちる様に加工作業をしております。
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今回載せ替えるPUはこちら。
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フェンダーノイズレスPUホットのセットですね。これ、音的にも構造的にも個人的には大好きなPUの一つです。が、使用されているアウトプット用の線材はもう少し良い物に変えられないんだろうか。。

そんな訳で次にPGを新規製作で新調した物に早速アッセンを組み込みます。
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今回のコントロールレイアウトは以下の通り。
★3WAYレバースイッチ
★マスターボリューム
★ダミートーン
★ブーストゲイン

例によって載せてあるブースターはコレと同一形状の物ですね。
ミッドブースター - コピー.jpeg

今回はバッテリーボックスを増設しますのでいつも通りのこの位置に切削加工を行います。
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ボックスを取り付けるとこんな感じ。ゴトー製のボックスは本当に便利で助かります。

そして新アッセンを組み込んで調整をしたら一旦完成です。
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次はストリングガイドの増設もご用命頂いておりましたので、アメリカンシリーズのストリングガイドを用意しました。
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コレをお客様からの指示に合わせて取り付ければ作業終了です。
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この位置も実は拘りみたいな物が有って、計算して割り出しているのです。

その後、各種調整を行って最終チェックがOKになって出庫です。
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T様 ご用命有難うございました。
またのご用命とご愛顧の程お待ち申し上げております。
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2013年明けましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞご愛顧の程宜しくお願い申し上げまして、新年のご挨拶に代えさせて頂けたらと思います。

早速ですが2013年も幕が開いて6日も過ぎました。徐々に仕事を始めておりますので、引き続き宜しくお願いいたします。

年始一発目の記事は例によってミッドブースター搭載の記事です
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今回の楽器はフェンダージャパンのエスクワイヤータイプになります。

IMG_1321.JPG
リア一発の大変の男らしい構成の楽器ですね。

通常エスクワイヤーのレバースイッチはパッシブプリセットトーンコントロールになっていて、スイッチの切り替えによってトーンのカット具合が変わると言った回路になっています。

が、今回はミッドブースター取り付けをご希望でしたので、通常のプリセットスイッチではなくミッドブースターの切り替えスイッチ及びスタンバイスイッチを同梱してしまう事となりました。当然通常のパッシブトーンの場所にブーストゲインノブを取り付けるレイアウトですね。

まずは全分解から。
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非常に素性が良いアッシュ材ボディーでどうやら各部ホロー加工がなされているようです。

同時にご用命いただいたシールディング加工の為にボディーを養生します。
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その上から必要な部分だけ導電性塗料を塗布。
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この加工はシングルコイルのギターのノイズにお困りの際、覿面の効果が有ります。
但しちゃんと各部をアースに落とす加工がなされていることが条件ですので、そのあたりを要注意の上、塗料を厚めに塗布します。

そしてブースター回路投入。
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コレ作業中のブサイクな写真しか残せてませんでしたが、最終は適切に配線類を処理しています。

又、バッテリーは当初PG下に座繰りを入れてバッテリースペースを確保する予定でした。外見からバッテリーが解らない様にしてくれと言う意味ですね。
ただ、どうもホローボディーなので、下手に掘るとかなりみっともない事になりそうです。

そのあたりお客様とご相談の上、ホロー構造の為、かなりスペースに余裕が有るコントロールキャビティーへ専用バッテリーホルダーを取り付けて納めてしまう事にしました。

それが作業写真のような状態ですね。

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組み込んで蓋をしたらこんな感じ。
IMG_1334.JPG

いつも思うのですが、テレキャスターのブリッジには本当にこれにしか出せない魔法みたいな音が有りますね。また、このPU、お客様がリンディフレーリンに交換されてまして、特有のエッジ感と線の太さを持ち合わせています。

このPUとうちのブースターの組み合わせは鳥肌が出る様な音が出ました。
動画でも撮っておけばよかったなあ。

完成後のコントロールレイアウトは以下の通り。

★レバースイッチ
フロント:信号オフ
センター:ブースターゲインオフ
リア:ブースターゲインオン

★マスターボリュームノブ
ソニックが出しているフルアップボリュームポット

★トーンノブ
ブースターゲイン

今回の作業はブースターをレバースイッチで切り替えると言う初めての試みで、当初はスイッチの構造上の問題で切り替えノイズに随分悩まされましたが、各種検証の後、回路自体を改造して事なきを得ました。

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そんな訳で各部調整をして完成。

K様 大変お待たせしました。
又のご愛顧をお待ちしております。

posted by IRP Products at 18:56| Comment(0) | TrackBack(0) | プリアンプ関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月31日

年末のご挨拶

今年一年ご愛顧くださいまして誠にありがとうございました。
あっという間に1年が過ぎましたが、思い出すとそれほどの早さはなく非常に密度が濃い一年でした。
blogの方は相変わらず停滞しておりますが、それでも尚ご愛顧頂けるお客さまに恵まれております事、
大変有難く感謝の一念でございます。

皆様に感謝する次第、本来であれば直接お会いしてお伝えすべきですが、ネット上より失礼させて頂きます。

皆様良い年をお迎え下さいませ。

2012/12/31 IRP PRODUCTS 代表
posted by IRP Products at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月09日

ミッドブースターに関してのQ&A

2カ月程前にアップしたミッドブースターの取り付け例等の記事で更なるお問い合わせを頂戴するようになった件の回路ですが、あの回路についてご質問いただく事が又増えましたので此処で一旦まとめてご返答いたします。

Q:木部加工はどれくらい必要ですか?

A:バッテリーボックススペースが必要です。
回路その物の搭載に関しては現在ストラト系及び通常のテレキャスターで有れば木部加工は必要ありません。
レスポールやPRS、ギブソンSGに関しては搭載に木部加工が必要となります事をご了承ください。

Q:ピークの周波数は任意で可変出来ますか?

A:残念ながらピーク周波数の可変は出来ません。
但し、一般的なシングルコイルの音色からハムバッカーの音色まで連続的に可変出来るトーンコントロールとお考え頂ければわかりやすいかと思います。

Q:ブーストのみ(カットは無し)ですか?

A:ブーストのみです
ピーク周波数帯や、カットオフ特性は社外秘ですのでご了承ください。
ブーストゼロの際はフラットな特性でインピーダンス変換のみを行っております。
つまり、PUに最も近い位置でバッファリングする事により最もPUの素直な音色を引き出すことが可能です。
又ボリュームポットやトーンコントロールはパッシブの物を利用可能ですので、パッシブトーンの甘い効きがお好みの方にも対応しております。

Q:電池はどれくらい持ちますか?

A:9V電池のマンガンで連続使用100時間程度となります。

Q:コントロールノブはどういった物が使えますか?

A:通常のストラト/レスポール等の物は加工が必要ですが、それ以外のねじ止め式の物は使用可能です。現在ロレット軸のポットに仕様変更検討中です。

長らく皆様に大変ご愛顧頂いておりますIRP PRODUCTS製ミッドブースターですが、現在も仕様がどんどん進化する予定です。

今後もご愛顧頂ければ幸いです。

ミッドブースター.jpeg
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2012年07月16日

ミッドブースター取り付け例 

昨日もアップしましたが出来る余裕があるうちに記事をアップしておきます。
放っておくと又しばらく滞ってしまうと思いますので。。。

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今回の記事はストラトに対するミッドブースターの取り付けを一旦おさらいする事にします。

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まずは新潟県の女性ギタリスト様からのご依頼で、フェンダーメキシコのロードウォーンシリーズのストラトです。今回はこのギターに私共のミッドブースターキットを組み込みます。

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このギターは最初からかなりハードなレリックが施されてまして、塗装も激薄です。もうシーラーなしで一発目に着色剤塗って終わりなんじゃ?と言うぐらい薄いです。

当然その分軽量ですし、何より生の木の音がします。但しこういった状態の楽器は極めて湿気に弱い事が有りますのでお気を付けを。。

画像 734.jpg

ピックガード〜アッセンを外してみた所ですが、まあいわゆるメキシコ製のストラトと言えどフェンダーUSAに準じた電気パーツが使われてます。今回はセレクター/ヴォリュームポット/PUを再利用します。

画像 743.jpg

ここに私共のミッドブースターキットをフロントトーンの位置に取り付けます。
基板ごと電子回路が増設されていますが、これがそのブースター回路になります。
正確に言うとミッドレンジのブースト機能を持ったEQプリアンプなんですけれどね。
当然ローインピーダンス化も可能ですので、アンプまで長いケーブルを這わす際にはノイズに極めて強くなります。

後、初段で素直にバッファリングしますので、PUの最も素直な音を聞いているともいえますし、レンタルスタジオ等で少々まずいアンプに当たったとしても、「ある程度線の太い音」を手元でコントロール出来るのが最大の魅力ですし、後段のエフェクトの掛りも良くなりますので利点は結構あります。

又、このキットの利点は殆どの場合、回路設置の為の木部加工が必要ありません。ですので木部加工賃が発生しない場合、非常にお安く設置する事が可能なのです。

良い事ずくめな書き方ですが、パッシブのギターの魅力と言う物も大変よく承知しておりますので、やっぱりコレはコレ、アレはアレという使い分けと取捨選択の問題ですね。

今回の依頼ですとパッシブ/アクティブ切り替えをマスタートーンポットにて行える様にスイッチポットを使ってトゥルーバイパス回路を組んであり、トーンコンデンサも私共のお薦め銘柄の物を使用してあります。

ボディーのノイズ処理作業の後、このアッセンを組み込んだら終了です。

バッテリーボックス治具-1.png

アクティブギターの致命的な欠点が、外部電源を必要とするという事でしょうか。。
コレが結構アクティブギターが流行らない理由の一つだと思うのです。

何となく、、楽器に電池が入ってるのは邪道/ロックじゃない等の理由もあるのでしょうが、単純に電池交換が面倒くさいと言う事が大多数を占めている様な気がします。
又、ライブの最中に電池が切れたらどうするんだよ!という声も聞こえてきますが、、、まあこの問題もソレはソレ、コレはコレと言った結果に対する取捨選択の問題だと思います。

話を本道に戻し、今回は、バッテリーボックスを増設しない上に、外から見て電池が入ってると解らない様にしてくれと言う依頼でしたので、本家クラプトンモデルの様にスプリングキャビティー脇に電池を埋設する事にします。その為のジグの図面が上の写真ですね。

画像 747.jpg

切削後、電池を実際に入れてみたらこんな感じです。

画像 748.jpg

スプリングカバーを取り付けたら外見からは全く解りません。

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こんな感じの事もご要望に合わせて加工させて頂きますので、どんな事でもご相談頂ければ幸いです。
posted by IRP Products at 20:17| Comment(7) | TrackBack(0) | プリアンプ関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Rickenbacker/Model 4003 弦をボディー裏通し加工

掲題通り今回はRickenbacker/Model 4003 の弦裏通し加工についての記事をアップします。

今回はリッケンバッカー4003といえばポールマッカートニーですとか、モーターヘッドのレミーなんかがユーザーとして有名ですね。
これにしか出せない音色があるので大変人気があるますね。
私個人的にはポールマッカートニーが大好きなので多少思い入れは深いのです。

今回はそれほど大掛かりな加工でも有りませんのでさらっとご紹介に留めます。

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まずはボディーのみ全景から。まあ普通の状態です。

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ブリッジも至って普通の状態

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ブリッジを外した状態ですね。このキャビティーのおかげでリッケンは他のブリッジとの互換性がゼロに等しい訳ですよ。。

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だって、バダスを正しい位置に置くとこれだけキャビティーにかぶってしまうのですよ。。。
これ正しく取り付けようとしたら、埋めて均して塗装する必要が有りますね。。。これは流石に費用面でゴーが出る事は珍しいです。

と言う事で、今回は元のブリッジを使用して裏通しブッシュを取り付け、表の弦が上がってくるラインにも木部保護用のブッシュを打ち込む作業を行います。

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まずは表のブッシュの位置決めからこの位置決めで全てが決まりますので、かなり綿密な検討と製図が必要になります。またこの位置決めには物理的な制約が有りまして。。詳しくは割愛しますが、力学的にバランスが取れた状態が得られる位置と言うのが存在するのですが、それを探す長い検証作業が必要なのです。
因みに、このブッシュ、テレキャスターの弦止めブッシュを加工して利用しています。

なぜこの表ブッシュが必要なのかと言いますと、これは裏から弦が上がってきた際に木部むき出しの状態でテンションが掛ると、どんどんボディー材が弦の圧力で潰れて行ってしまうのですね。それを避ける為の方策です。

で位置決めが終わりましたら、穴あけ〜加工ブッシュ打ち込みと言う作業を行います。

IMG_0063.JPG
表のブッシュ位置から垂直に真裏まで通し穴をあけ、裏ブッシュを取り付けます。
写真では写ってませんが、当然段穴加工で、この部分、ボール盤を使用の上、三種類のサイズのドリルで加工しております。(加工作業自体はかなりすっ飛ばしてますが)

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表ブッシュはこんな塩梅ですかね。どうでしょうか。

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次に配線ですが、お客様がPU交換をされたとのことで、この部分のメンテナンスも承っておりますので、並行して作業します。

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とはいっても部品自体はヴォリュームポット以外、消耗もほとんどなく交換する程傷んでおりませんでしたので、VO交換〜再配線/再半田等クリーニングの上再利用します。

表ブッシュ2.JPG

で懸案の裏通し加工ですがブリッジを取り付けて、弦を張りなおしたら完成です。

私個人は音やタッチの関係は結構変わった感じもしますが、実際はユーザーさんや色々な要素が絡んできますので、即日のレビューは難しいかもしれません。ただ一点だけ言える事は、アタックが早くなり、基音の輪郭がはっきりします。

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かなり駆け足で写真も少ない状態でのご紹介でしたが、如何でしょうか?
この様な内容の作業もご相談頂ければご対応させて頂きます。
posted by IRP Products at 00:58| Comment(1) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ギブソンSGネック折れ修理 

もうずいぶん前に行った修理ですが、修理技術情報系の記事をアップします。
ギブソンSGスペシャルですが、東京のとある筋から修理依頼を頂戴しました。
ギブソン系ネックにつきもののヘッド折れと言う奴ですね。

まずは修理前の全景から
(画像が極めて小さいくて申し訳ありません。各画像はサムネイルをクリックしますとある程度拡大した物が見られますのでご容赦を)

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程良く使い込まれた感じのする状態ですね。塗装のダメージ等も良くある感じです。

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ボディーアップ。これ色んな所が欠けたり磨り傷があったりで歴戦の貫禄を湛えてます。
こう言うのは中々レリックとかでは表現できない感じですね

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問題はボディーバックからネックに掛けてファイヤーパターンのステッカーが貼られている事。
これはネック折れ部分の塗装の際に邪魔ですから、お客様了承済みの上で剥がしてしまう事になりました。

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肝心のネック折れ部分ですが、これがまた酷くてですね、行ったんお客様が流し込まれたとみられる正体不明の接着剤が沢山付着してました。これがかなりの悪さをしておりまして、もう割れた断面には接着剤が効かない状態になってます。
こういう状態で持ち込まれる事は沢山あるんですが、ネックは折れたら絶対接着剤は使わないでください。プロでも難しい修理の部類に入るのですから、ユーザーさんご自身が下手に接着剤を流し込まれますと、切削部分が増えたり、補強の量が増えたりで却って修理費用が高額に跳ね上がる危険性もあります。

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別角度から。割れの周辺になにか漏れ出しているのが判りますでしょうか。。。?かなり解りにくいですが。

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もやはこの割れや接着剤が染み渡った部位を一旦すべて削り落して、新たな当て木を当ててあげる工法しかありあせんね。。と言う事で作った当て木です。これマホガニーのブロックから削りだすのですが、ちょうどいい大きさの物がアコースティックギター系の材料在庫に有りましたので利用します。これの元はアコギのネックジョイントブロックを今回の当て木として最適〜最強の強度が出る様に削り出しました。

又、実験中のある種の特殊な処理を施して有りまして、木の動きや強度を高めてあります。
どういう工法かは申せませんが、あまり楽器業界ではなじみが無い工法ではないかと思います。
私が開発した訳ではありませんのでアレですが、切削してる段階から「あ、硬ったーい。これいつもと違うわー」と言うのが実感出来る位違ったりしてますね。
で、このブロックはこの時点で、かまぼこ状の形態へ整形しておきます。この形状に関しては後の写真でも説明しますが、ケースバイケースです。所謂「勘所」って奴ですね。

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この折れ方のケースで行くとこの位の形になりました。

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で、今度は楽器側の破損部分を全て削り飛ばしてしまいます。
今回はボリュートを付けて強度アップも含んだ作業内容ですから、多少深い目に削り取りますが、トラスロッドの関係があるので、深追いは禁物です。この時点でトラスロッドの調整口が切削部より顔を覗かせてます。

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ここに前工程で製作したマホガニーブロックの湾曲を双方ピッタリ合うように、尚且つ強度が出るような面積を確保した上できっちり密着する様に合わせます。削っては合わせ、削っては合わせと本当に気の遠くなるような作業を繰り返します。

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このマホガニーブロックには当然ですがトラスロッド調整口の逃げを接着前にあらかじめ掘っておきます。

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そしてばっちり密着するまで調整したら、次工程ではマホガニーブロックを接着!
これも結構クランプを使い慣れていないと力加減が難しくて接着強度が落ちたりするようですが、こればっかりはもう言葉ではなんとも言い表せない感覚的な部分ですね。一つだけ言うと締め過ぎたら駄目と言う事でしょうか。

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接着剤が乾燥したら当然次はブロックの切削整形〜サンディングです。
強度を上げる為にボリュートを付けると言う依頼なのでこの様に成ってます。ここの形状は色んなご意見と好みがあるかもしれませんが、、、形状は私に一任されていたので70Sギブソンに良くあった形状を再現しました。私、結構70Sのギブソンが好きでネットや書籍等で資料を見かける度に貯め込んでいたりします。
一般的には50Sが至高と皆さん思われるかもしれませんが、結構面白いんですよね。この時代のギブソン。

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ボリュート部分をオールラッカー塗料にて部分塗装して仕上げ。生地整形も良いレベルで行けましたし、接着強度も強固ですので、再び折れるような扱いさえしなければ大丈夫でしょう。

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そして冒頭に有ったネック裏のステッカーがラッカー塗装をかなり侵していたので、ほぼネック裏全体をリフィニッシュしました。
ラッカーの白は経年変化でクリアが黄色く変色しますし、また斑のある変わり方をするので、部分塗装は色決めが難しいのですが、なんとか全体のトーンと合わせる感じで自然な仕上がりになりました。

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裏面全体像ですがこんな感じです。元は折れた楽器なんて誰も思わないレベルで仕上がりました。
当然楽器として振動系は全て調整済。実は合わせてナット交換も行って完成です。

とにかく時間はかかりましたが、、、お待ち頂いたお客様には大変ご迷惑をおかけして申し訳有りませんでした。

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何年かぶりの技術系記事のアップでしたが、如何でしたでしょうか?
この様な作業も承っておりますので、何かありましたらご相談頂ければ幸いです。
posted by IRP Products at 00:01| Comment(2) | TrackBack(0) | ネック折れ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月17日

ハイゲインエフェクト完成

先日、本BLOGにて製作中と発表していたエフェクターが本日完成いたしました。
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ハイゲイン系エフェクタになります。
このエフェクタは奈良県のO様と言うお客様からの資料持ち込みの上、ご依頼〜作成した物ですが、実はかなり回路の方に無理がある設計がなされておりまして、それらの要素をすべて取り除く作業を何ヶ月かに渡り行いながら、回路〜音を作り構築した物になります。

バラック状態からずっと長い間触ってきた物になりますので、やっと完成した!と言う感慨深い物になりました。
本製品を作成する機会を下さったにも拘らず、大変お待たせしてしまいました事をお詫び申し上げると共に、O様には大変感謝いたします。

それではエージングと配送の手配に入りましたので、あと暫くでお手元にお届けできます。
今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。

この度はご用命ありがとうございました。

追伸:奈良県O様へのご連絡:メールがメーラーデーモンで帰って来てしまいます。
引き渡しの為の書類連絡をお願いしたい為、稼働しているメールアドレスにてご連絡いただけませんでしょうか?深夜ですので、お電話するのが憚られてまして。。
大変お手数ですがお願いいたします。
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2011年06月11日

ミッドブースター用スイッチポットの特注。。。

前回の記事でスイッチポットの特殊定数で特注が出来るかどうかということで、方々探してみた所、電材販売店経由で製造元に問い合わせてもらったのですが。。。

見積もりを見てびっくり。

ミニマムオーダーが1万ピースから。。。。単価は内緒

おいおい普通にん百万掛かるじゃないか。こりゃ駄目だ。こちとらミニマムな商売をやってる以上、そこまでの開発費は突っ込めない。

余程の販売ルートがないととてもじゃないと修理用ストックや歩留まり分を考えても1万ピースは捌けないか。


同メーカーの通常ポットの抵抗体を摘出してスイッチポットに組み替えればやってやれない事は無いけれど。。。むちゃくちゃ手間が掛かる。。結局小ロット生産が更に少ないミニマムにも程が有る数しか作れんしなあ

という事で、話は振り出しに戻ってしまいました。

楽器パーツにしてもそうですが、受動素子はなかなかイメージに合うものを入手することが難しいですね。

という事で今度は別の切り口から攻めて見る事にしました。


その話はまた今度
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2011年04月10日

コンデンサが無い!

とうとう恐れていた日が来ました。。

弊社のミッドブースターに使っている、カットオフ周波数を決める一番重要なコンデンサを製造販売しているメーカーが倒産しまして、まったく同じ性能を持った物が作れなくなってしまいました。

実はそのメーカーが半年以上前に倒産した事を知って、すぐに在庫押さえに走ったのですが、弊社の生産数とのバランスを考えると余りに大量の在庫は持てませんでした。当然これまで施工させて頂いたお客様用の補修部品の為の在庫も必要な訳ですし。

コンデンサの数値が合数であれば理屈上同じなのですが、ことギターの部品ですとかオーディオに詳しい方ならお分かりになる所でしょうが、音色の問題がございまして。これが音的に行ける感じの新しいコンデンサですと、サイズやプリント基板レイアウトの兼ね合いでパチ組出来ないのですね。

と言う事で、基板レイアウトを新しくして基板を発注しなければなりません。。。

こういう事にほんとに弱いのが個人商店のつらい所。

ってなわけで、今後はもう少し別の切り口で、汎用部品だけで成り立つミッドブースターもプロダクトとして用意しようかなと考えております。

例えば従来よりご希望が多かったブーストポットとバイパススイッチの同居、更に基板一体型。カットオフ周波数を弄れる仕様にする。等。

実はもうほとんど回路の設計は出来ているのです。が、こちらの設計意図どおりに動かせる定数のスイッチポットが無いんですね。。それが有れば一気に基板まで起こしちゃうんですが。。

例のギターなんかに使われるスイッチポットの製作元って、変な定数のミニマムオーダーを受けてくれるんでしょうか。というか、アレはどこで作ってるの?と言う事で、現在精意調査中です。今しばらくお待ちを。

と言った所で、本日はここまで
posted by IRP Products at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする