IRP PRODUCTS 楽器の製作/修理ならお任せ下さい

2015年01月08日

ヘッドウェイHD-110エレアコ化加工(フィッシュマンレアアースブレンド改造を含む)

昨日に引き続き出先からBLOG更新

今回はヘッドウェイHD-110エレアコ化加工と言う事で京都府のR様より案件を頂きました。

IMG_4302_R.JPG IMG_4306_R.JPG IMG_4304_R.JPG

古いヘッドウェイと言えば国産マーティンコピーの中では名機とされ、オール単板物で有れば比較的高額で取引されているモデルですね。
近年、その古いモデルの材料が倉庫から出て来た為、小ロットのみ再生産されたんだそうですが、それも既に絶版となっていたかと思います。今回の楽器も細かく見て行くと忠実にマーティンを踏襲し、本当に良く出来ておりまして、音色の方も申し分なく、非常に豊かな音色がする楽器でした。

IMG_4313_R.JPG
今回はこの楽器にフィッシュマンレアアースブレンドと言うPUを搭載し、エンドピンジャック加工と合わせてPUの電源9V化する事となりました。

IMG_4323_R.JPG
電源ユニットはいつも通りこんな感じです。

ここの所、よくこのユニットについてお問い合わせを頂くのですが、先ず開発夜話から始めるのが良いかと思いますので、御一読いただければ幸いです。

このPUは、オリジナル状態では内部回路を駆動させる為に、一般的なボタン電池を2個直列で本体に直接取り付けられているバッテリーホルダーに納める様になっています。所がこのバッテリーホルダーはどうもバッテリーの保持力が弱いようでして、様々な振動からライブ中に電池が外れてしまう等のトラブルが私の周囲で相次いでおりました。それがおよそ8年ほど前の2006年頃でしたでしょうか。(2014年現在では、多少強くなったような気がしなくもないです)

そんな中、古い馴染みの現在はニューヨークに渡ってしまった有るギタリストの楽器にこのPUが載っており、同じ様なトラブルが有った為、なんとかならないかという相談が有り、色々考えたり、ディスカッションした結果出て来た答えが、上記のバッテリーユニットを9Vに変えてしまうという案でした。

これを実行してみますと、第一の改善目的であったバッテリーの脱落と言った煩わしさからは解放される結果となりました。また、この改造により電源が安定しますので、ダイナミックレンジが広がったという評価も初期の頃に沢山頂いたものです。

この他にも副次的に起きた事ですが、バッテリーの持ちも通常と変わらず、特殊と言えば特殊なボタン電池を使用する事を思えば、リハスタやライブハウス界隈ですぐ入手出来る9Vバッテリー化は、ことのほか利便性が良く、エフェクター等と同規格になりますのでバッテリーの使い回し出来ると言った点で沢山のお客さまに高評価して頂いたのも嬉しかった事の一つです。

そんな感じで加工サービスを始めてみると、最近はそれほど頻繁では無くなった物のコンスタントにお引き合いを頂く息の長い商品になったなあ等と思う次第。ご愛顧頂いているお客様には感謝です。

その当時書いた記事がまだ残っておりますのでこちらにリンクを貼っておきます。
http://repairtech.seesaa.net/article/17358936.html

因みに、この改造を行うと当然ながら正規メーカー保証は受けられなくなりますので、その点だけ予めご了承ください。

と言った所で、早速エンドピンジャック加工に入ります。
IMG_4314_R.JPG
このPUはエンドピンジャックと言えばこれって言うぐらいスタンダードなスイッチクラフトの物が標準で付いておりまして、オーナーさんはこれまで、PUの使い回しを行う為に、あくまでエンドピンジャックを楽器からぶら下げて使用されていたとの事。今後この楽器をメインで使用する為に木部加工に踏み切ったというのが今回のお客様のご要望です。

さてこれを楽器に直接取り付けるには、楽器側の木部加工を行わないといけません。
最初から付いているストラップを掛ける為の所謂エンドピンと言うパーツを除去していきます。
IMG_4309_R.JPG IMG_4312_R.JPG

除去してみて解った事ですが、セルバインディングのセンターにエンドピンの穴が来ておりませんので、ここは今回セルの中心に穴が来るように加工し直します。

IMG_4315_R.JPG IMG_4317_R.JPG IMG_4318_R.JPG

まずはドリルビットが逃げないように、簡単に埋め木をします。私共ではこう言った穴の拡張作業の場合は、必ず埋め木をしてから加工を行う様にして事故を起こさない様に細心の注意を払います。また埋め木に円型テンプレートマーキングをして、センターも出し直します。

IMG_4319_R.JPG IMG_4320_R.JPG
そして12φの木工用ドリルビットで穴を開け直したのが上記の写真です。

この後ジャックを取り付けたのですが、その写真だけは撮り忘れてしまいました。とは言う物の所謂エンドピンジャックを正しく取り付けただけですので、そんなに珍しいモノでは有りませんが。

その後PUを改造し電源ケーブルを増設の上、ユニットに接続できるようにして、、、
IMG_4325_R.JPG IMG_4326_R.JPG IMG_4329_R.JPG
加工作業そのものは完成です。
今回バッテリーユニットの取り付け位置は裏板の1弦側手が届く範囲としました。写真では非常に解り難いですが。。

その後、楽器本体のメンテナンスを少々行って完全完了です。

試しに弾いてみましたが、元の楽器の素性が良い為か非常にレスポンスの良い音が今回も出ました。

こんな回路ですがこれからも永くご愛用頂ければ幸いです。

京都府R様
ご依頼ありがとうございました。またのご用命お待ちしております。
posted by IRP Products at 19:44| Comment(0) | TrackBack(0) | エレアコ化関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック