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2014年07月10日

ギブソンカスタムショップレスポールのPU交換作業や色々

今回は大阪府のT様からのご依頼でギブソンカスタムショップ製レスポールのPU交換作業を行いました。

お預かりしたレスポールはどんな物かと言うと、、
IMG_3322_R.JPG
本当に凄い杢の入ったメイプルトップですね。真っ当に行って販売価格は幾らの楽器だったんでしょうか。
良質な木材が使われている所謂プレミアムグレードな個体でした。

今回の依頼PU前後交換とヴォリュームポットの交換です。
そこに至るまでの経緯は次の通り。

レスポールのスタンダードなコントロール回路には500KΩのVOPOTが使用されていますが、この使用部材である所のCTSのポットは、ノブ的にはVOゼロの際でも、内部の残留抵抗(数Ω〜50Ω程度)が大きく残っていて、音量がゼロにならない事が有ります。

特にこれが問題として表れる顕著な例が、レスポールのスタンダード回路で、PUセレクターをハーフトーンポジションで片方のVOを絞って有る場合のみ音が漏れると言う症状です。

これは単純に2系統ある内、ゼロのVOPOTに残留抵抗が有る為で、ハーフトーンの際、もう1系統のVOPOTの抵抗が合成抵抗として加算されてしまい、信号ラインから見た回路上、信号が残留抵抗分アースから浮いてしまう為に起こる現象です。
気になる方は合成抵抗の計算等をしてみて下さい。残留抵抗が50Ωもあると結構な合成抵抗値が出ます。。

又、プレーヤーの方で音漏れが気になる方はぜひ交換を!

これらを回避する為には残留抵抗が無いVOPOTを使用するか、配線を改造するしか手は有りません。
今回はあくまでレスポールの基本回路を再現すると言う要望でしたので、当然選択肢としては前者を選択する事になります。
そもギブソンが最初からちゃんと選別したVOPOTを使っていればこんなことにはならない訳で。。。

まあそんなこんなで手配したロングシャフトのVOPOTなのですが、やはり同じくCTS製を選択しました。
IMG_3364_R.JPG
なんだかんだ言っても耐久性は非常に高い事と、残留抵抗さえなければ間違いのない電気部材ですのでね。
私は過去の経験からあまり好きではないのですが、エレキ業界と言えばコレと言うぐらいスタンダードな物なのでどうしても外す訳にはいきません。

次はPUに特殊な加工を施します。
IMG_3332_R.JPG
今回載せ替えるのはコレ。今やダンカンのスタンダードですね。

これを有る特殊な作業をし、調整してから楽器にマウントします。
IMG_3334_R.JPG
こんな感じですね。電気分解だとか、イオンだとか何だとか書き始めるとキリが無いので、何やってるかは企業秘密と言う事で。

IMG_3335_R.JPG
で色々各部調整やらエイジド加工やらを行って。。PUは完成。

IMG_3336_R.JPG
楽器側はシールディング加工を施し、回路配線もプリビルドしてから仕込みます。

IMG_3367_R.JPG
今回使ったコンデンサは私のお気に入りのオレンジドロップのとある品番のものですし、トーンポットにもバイパス出来るフルトーンをストックの物を加工して仕込みました。これだけでももうぜんぜん別物です。

IMG_3369_R.JPG
次はナット交換をして、、、、

IMG_3370_R.JPG
ブランクの牛骨材から削り出します。これがまた5年物のオイルボーンでとうとう5年物のストックが尽きました。まあ都度都度仕込んでますんで在庫は問題ありませんが。

で交換後のアップ写真が無いのですが、様々な所を調整して、、
IMG_3383_R.JPG
完成です!

完成後、弾いてみましたが無茶苦茶カッコいいレスポール然とした音が出てまして、これならジャズでもサザンロックもハードロックも何ら問題無くイケる感じでした。
面構えも良いですしね。

と言った様な所で本日はここまで。

大阪府T様
ご用命有難うございました。またのご愛顧お待ちしております。
posted by IRP Products at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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