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2005年05月12日

クラフトマンになるには?

この間、ちょっと気になるメールを貰って色々やり取りしていたのですが、
色々考える機会が有りました。

それはどう言った事だったかと言いますと、

「ギタークラフトマン・リペアマンになるにはどうしたら良いんですか?」

と言う話です。

えーっと、結論から言いますと、
その思いの強さ、行動力と運、人間性、これらに応じてなりたい者になれます。
・・・・とか、軽い事を言うと実も蓋も無い様に聞こえるかもしれませんが。

どんな職業に就くのもそのきっかけと理由が存在します。
そんなきっかけと足掛り的な物を得る為の専門学校なんてのも各種有りますよね。
クラフトマン・リペアマンにもこう言った専門学校が存在します。

この日本には今どれ位のクラフトの学校があるのでしょうか・・・・
知っている限り、メーカー系列を含めて5〜6校有りますが、これらの学校を出たからと言って
即クラフトマン・リペアマンになるのは色々な意味で難しいと考えて良いでしょう。
(稀に学校を出て即独立と言う方も居ますが)
しかし、こう言った学校を卒業した「この業界に就職を希望する人間全て」を受入れられる程
楽器業界って利益や労使のキャパシティーが大きくないんですね。
また、このキャパシティーも成熟しきって居る感じも有り、これを拡大するのは中々・・・・・
日本国内に限って言えば所謂斜陽産業なのでは無いかと言う気もします。
そういった意味では専門学校の費用は高すぎると言わざるを得ません。

では、先人のリペアマンやクラフトマンはどういった経路でこの職業に就いたのか?
独立した方の場合に限って言うだけでも、コレはもう千差万別だと思われます。

メーカー(工場)に入社してある程度の経験を積んだ上、独立する方
楽器商社に入社して、メーカーサポートをこなす内に技術を得て独立する方
楽器店に入社してリペアを経験して独立する方
自分で修理をやっている内に仕事になった方
リペアショップ・製作家などに弟子入りして経験を積む方

・・・・・など。
なんにせよ、一定の技術水準をクリアしていないと独立は厳しいですけれど。

足掛りとして「じゃあ楽器商社やメーカーに就職すれば良いじゃない?」って話なのですが、
さて、ここまで書いてみて、どうした物か・・・と、フト困ってしまいました。

・・・・無いんです。求人が。殆ど。まるっきり。コレでもかと言う程。(特に未経験者は)
営業職なら割りと募集してますが、リペア・クラフト職となると皆無です。

・・・・いや、稀に有ったとしても、
大きな枠組みで業界の状態を考えて見た場合、今新卒としてキャリアをスタートさせるには
現状非人道的な給与・労働状況で有る場合が殆どなんですね。(特にメーカーは)

後、雇用形態としては、バイトスタート〜社員へ〜と言うのも多くなっています。
しかし社員登用出来る程、事業主に体力が無い場合も多々有ります。

まあ、この大不況時代、どんな業界に入っても同じ様なもんだと言う意見も有りますが・・・
趣味性が非常に高い「楽器」に携わる仕事は、その趣味性の高さ故に
世の中の景気動向に非常に左右されやすい側面が有ります。

私も色んな話を今まで聞いたり見たりしてきましたが、
結局の所「好きで入って来る人の多い業界は給料が安い」という法則に尽きます。
正直、多くの人はここで辞めていきます。
じゃあオマエはどうなんだ?って声が聞こえてきそうですが、
まだまだ勉強も足りてませんし、色んな経験が不足しています。
決定的に足りていない「ある事」を自分で理解しています。
そんな訳で私はもう既に「末路哀れで腹を括っている」部分も有りますよ。

余談ですが、美容師の友人が下っ端だった頃、相当大変な思いをしたそうです。
この業界も、クラフト専門学校の構図や上記の法則に近い物が有ると。
その人曰く、美容室と言うのも現状は雨後の竹の子様な状態で、
毎日どこかで開店閉店を繰り返し、まさに生き馬の目を抜く様相を呈していて、
経営をやっていくのは相当大変なのだそうです。
(経営が大変なのはどんな業種でも同じですが)

とは言う物の、美容室と言うのは顧客が有る意味では無尽蔵ですから、
(早い話、髪を切らない人は居ない的な)
その人の話を聞いてみた感じだけで判断してみると、
「ギタークラフト関連の職種より見通しは明るいかな?」
と言う気はしますけれどもね〜(本当の所はどうなんでしょう?)

まあ雇われ根性がある内はこの業界はとても辛い物である事は間違い有りません。
大枠として業界内で新しいビジネスプランやモデルの創出を目指している方には、
チャンスが有るとは思いますが・・・・・・
そういった事を計画立案実行出来る方ならきっと他の業種でも成功します(笑)

長々と書いてしまいましたが、みんな最初は素人な訳です。
好奇心などの初期衝動を持ち続ける事と、技術の研鑽を続ければ自ずと運は寄って来ます。
それを掴めるかどうかは本人次第といった所でしょうか。
私も偉そうな事は言えた義理では有りませんけどね〜(笑)

本当はもっと色んな書きたい事とかあるんですが、
余り書くと相当アレな事に踏み込むことになるので、この辺で置いときましょうかね。

この辺の事について詳しく知りたい方はメールフォームよりご連絡下さい。

昨今慇懃無礼・無記名・一行メール、返信無し等のあまりに非礼な方が多い為、基本その様なメールには返信しない事にしました。最低限の礼儀を持ってメールは書いて下さい。


posted by IRP Products at 03:19| Comment(9) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。昨日このページを見つけたのですが、とても面白い内容でした。今後もチェックしようと思います。
「クラフトマンになるには」という記事を読んだのですがもっと詳しく知りたいのでそれについて教えていただけないでしょうか?
僕は今高校三年生でクラフトマンになりたいと思っていますが、業界のことについてはあまり知識がないので不安大です。業界の裏事情などもあれば教えていただきたいです
Posted by 入江 康太 at 2005年08月11日 10:05
入江康太さん
初めまして!ここの記事を書いています無心と言います。
書き込み有難うございました。

ご質問の件ですが、
この記事に関しては詳しい内容となると、
やはりネットなどのどんな方が読むか判らない公の場所において
詳細について書くのは難しい部分があります。
(書いたとしても示唆に富んだ書き方しか出来ないでしょう)

そういった理由から、明快な回答を望まれる場合や
疑問に思っている事など色々な事など、
メールにて、ご質問頂ければ幸いです。

それではよろしくお願い致します。
Posted by 無心 at 2005年08月12日 00:07
はじめまして。私は中学と高校の6年間、学校のクラブでクラシックギターを弾いていました。今はもう21歳ですが、クラシックギターのクラフトマンになりたいんです。それにはやはり弟子入りするほかないのでしょうか?ギターの中でも特にクラシックは少ないようで…
Posted by 小林友紀 at 2005年09月03日 03:05
小林友紀さん
はじめまして書き込み有難うございます。

クラシックギターのクラフトマンになるには・・・
取っ掛かりとしては非常に難しい部類である事は確かです。
やはり、こちらとしても誠実にお答えするには、
ここに書けない事等の表現を含ませなければなりません。

この事に関しては、一度メールにてご質問を頂けますでしょうか?

それでは宜しくおねがいいたします
Posted by 無心@管理人 at 2005年09月04日 00:33
エレキギターのプロのクラフトマンになるにはどうしたらよいかメールで教えてほしいんですけどどうしたメールででも何でもいいので教えてくれませんか?
Posted by 厚田 秀幸 at 2006年02月09日 22:07
原田さん
書き込み有難うございます。

まずこちら宛にメールを送っていただけますか?
人それぞれ状況も違うので記述する事も変わってきますのである程度の身の上の詳細も記述されていれば、相当するお返事が出来ると思います。

---------------------------------

この記事を読んで頂いてメールを送ってくださる皆様にお願いです。

ここの連絡用のメールアドレスは、hotmailと言う一種フリーメールの権化のようなアカウントを使用しているので、御不審に思われる方も多いようなのですが、コレはMSNメッセンジャーを使用した複合的な打ち合わせ等、コミュニケーションの円滑化、また打ち合わせが文章になって残るという透明性を利点として、やむを得ずhotmailを使っている状態です。
必要な方には通常のプロバイダアドレスでも対応致しておりますので、お申し出頂ければ幸いです。

次に、楽器無常へ頂くメールは一旦ローカルのメールソフトにダウンロードしてから読んでいます。(Thunderbirdと言うメールソフトに細工をして使っています)

その際にスパムフィルターも相当量掛けておりまして、無記名、無件名のメールに関しては、ダウンロードすらしていないというのが実情です。(近年のアダルト関連業者のスパムメール増加の件など、お察し頂きたく存じ上げます)
そう言った所から、無記名、無件名のスパムメール等、内容の意味不明な物に関しては、きっちり読まない(読めない?)事が多いですので、出来るだけ件名とお名前は書いていただけるとありがたいです。

それでは宜しくお願い致します。
Posted by 無心@管理人 at 2006年02月12日 16:49
はじめまして。私は田舎の工場で働く普通の会社員です。最近30も近くなってきて今の現状が、どうしても満足いく道とおもえずもう一度夢を追いかけたいと思いはじめました。楽器は中学の頃からやっていて、腕はないですが唯一続けているものです。音楽が好きで音楽関係の仕事につきたいと思っています。ホームページを見ていたらクラフトマン、リペアマンという職業を知りやってみたいと思いました。今年29ですが、今からでも間に合うような職業でしょうか?出来れば意見をお聞かせ下さい
Posted by 恭平 at 2011年09月05日 04:16
恭平様
はじめまして。そして書き込みありがとうございました。
書き込みの名前は変わっておりますが、一連、こちらを管理執筆をしているIRP Products代表でございます。

早速ですが、上記のコメントの内容にご返信いたします。今お勤めとの事、大変御苦労様です。

正直言いますと、ただいまこの業界、不況/地震/円高/内需(潜在的なユーザー)の根源的な目減りによって未曾有のレッドゾーンです。
象徴的なのが、この春にとても老舗の商社が倒産しまして、、、最早各社どこがどう転んでもおかしくないんじゃないかとさえ思います。

では家庭内手工業的な業態であるリペアショップはと言うと、実はもっと悲惨で、潜在的なニーズ/ユーザーの伸び代はまだ可能性を感じますが、中々継続して食べていける程の受注数を保つのは難しいと考えられます。

技術はあるけど仕事がない。といったような状況ですかね。

そこを踏まえた上で以下は書かせていただきます。

29歳から始めても遅くはないか?という点。
結論から言いますと、技術に関しては遅くはないと思います。但し、修業期間は赤貧を覚悟しなければならないでしょう。その覚悟が有って尚且つ向上心を持ち続け、営業能力、対人関係が高ければ可能じゃないかと思います。

また、30年食べていくなら当然支えてくれる友人知人も必要です。

駆け足的に書きましたが、何かの参考になれば幸いです。
Posted by IRP Products 管理人 at 2011年09月05日 23:41
返事が遅くなってしまって 申し訳ありません。貴重なご意見ありがとうございます。不況とは聞いてましたが、そこまで大変な状況とは知りませんでした。不安定な職業だけにある程度予想はしていたのですが…何とか音楽業界に携わっていきたいのですが、難しい道ですね。この先どうすべきかまだ決心はついてませんが、音楽が人の心を揺さぶり続けるのを祈ってます。ご返事ありがとうごさいました。
Posted by 恭平 at 2011年10月18日 20:17
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Tracked: 2005-05-13 20:21
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