IRP PRODUCTS 楽器の製作/修理ならお任せ下さい

2005年03月05日

Tune-o-maticの改良〜完結編〜

その2の続きです。
次は、BODY側の加工に行きましょうか。
次の図を見て下さい。
スタッド改造BODY4
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
こんな感じで、前回組み込んだサムナット下部のナットの逃げをボディー側に施します。


ボディー側へ段付き加工を施す訳ですが。
スタッド改造BODY1
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
写真は既に加工済みです。加工前〜加工中の写真を亡くしました。すいません。

方法ですが
@元のブリッジ穴を埋めます。
Aブリッジのセンター及びスケールの位置出しを行います。
(元の状態が悪くなく、ジャストの状態でしたら、その下穴を利用するという方法も有ります)
B穴を開ける位置にマーキングをします。
C9φの三叉ビットで6oの深さの穴を開けます。
D開いた穴のセンターに6φの鉄鋼ビットでスタッドの長さ分の穴を開けます。
Eスタッドを打ちます。

概ねこんな感じですが、この作業にはぜひボール盤を使って頂きたい所です。
この作業をする場合はもの凄く慎重にやって下さい。
失敗すると指板から弦落ちしたり、スケールが合わなくなったりします。
タコ糸なんかを弦の代わりに使って、弦の位置をシミュレートするのも良いでしょう。

高音弦側〜低音弦側2箇所の加工が終了すれば、ブリッジの取り付けに入ります。
スタッド改造BODY2
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
6角レンチを使って取り付けていきます。
サムナットを指で回して捻じ込んで行く事も可能です。
スタッドのネジ部分にモリブデングリスを塗っておいても良いでしょう。

スタッド改造BODY3
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
低音弦側と高音弦側と概ね同量づつ捻じ込んで下さい。

任意の位置にセットしたら、弦を張ります。
T・O・M完成1
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
各部キッチリ調整したらこんな感じになります。

ちょっと重いですが各部の完成写真です。
T・O・M完成複合1
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
T・O・M完成複合2
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
ナットがボディー面より潜っているのが解るでしょうか?

正面からの写真です。
T・O・M完成3
(サムネイルをクリックして下さい。拡大します)
ぱっと見ルックスで変わった点はスタッドの頭がキャップボルトに変わった点だけですね。

さてこの加工のメリットはと言いますと・・

@六角レンチで弦高が調整出来る為、サムナットを回す際指が痛くない
Aサムナットを指で回す事も可能
B弦交換の時にブリッジが外れません
C弦交換時に弦高が微妙に変わってしまうのを防げる
Dサムナットと6角ナットの締め具合でブリッジシャーシを固定(ロック)出来る

と言った様な感じですが、効果の反面、デメリットも有ります。

@ブリッジに加工が必要
ABODYの木部に加工が必要
Bルックスが少し変わる。

こんな感じですかね。

後、効果を保障できる事ではありませんが
音色が結構変わります。これはデメリットともメリットとも言えます。
ブリッジを固定するとカナリ音に締まりが出てきます。
音色を言葉で説明するのは難しいですが、ガツンと来る音というか、ドンシャリになると言うか
ぼやけた音色の楽器にはもの凄く向いてるかと思ったり。

今まで数人の方に頼まれまして、この加工をやりましたが本当に色んな感想を頂きました。
「楽器の本来の音色が強調された(る)」と言う方が多い様な気がします。

ただ、楽器の音色は色んな要素の相乗効果ですので、

「こう言う方法も有るよ!」

って話です。ここをこう弄ったらこうなる!では無かったりします。

といった所で、この作業は完了です。

そういえばここのBLOGってあんまり楽器の全体って載ってないな〜と思ったので、
(今まで1本も載せてませんね・・・)
最後はこの改良をやった楽器の全景を載せて見ましょうかね。
Riviera1
Epiphone・JapanのRIVIERAです。
RIVIERAというと6・5・4弦と3・2・1弦が別れたブランコテールピース+ミニハムが有名ですが、
これは、フルサイズハムバッカーでストップテイルピース仕様です。
ヘッドの形とピックガードの形だけが違うES335といった構造になってます。

Riviera2

正直、無駄に弄っている訳ではないのですが、あちこち色々手が入ってます。
色んなレコーディングへの登場回数もかなり多い楽器だったり。
安物ですがレコーディングに必要な部分だけはかっちり押さえた音がするギターで、
カリカリの輪郭のちゃんと有るローが出る楽器に仕上がってます。
これが折れたりしたら、寝込みますw

詳しい事はまたいつかという事で。

本日はここまで!

<<その2


posted by IRP Products at 00:01| Comment(0) | TrackBack(1) | 楽器リペア関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

六角レンチ(スタンダード) 7mm 2本
Excerpt: サイズ  六角対辺7mm X 95mm(横) X 34mm(縦)表面処理 パーカー処理(黒)2本入 ご購入いただいたお客さまの評価評価:◎コメント:値段も安かったしとても使いやすくて、いい買い物し..
Weblog: みきの日記
Tracked: 2007-09-10 11:22
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。